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東西南北

ニッケイ新聞 2009年4月16日付け

 エヴォ・モラレス大統領の六日間のハンガーストライキにより、改正選挙法の十四日未明承認、同日公布となったボリビア。反対勢力に圧力をかけるためのハンストには約一〇〇〇人が同調との政府発表の真偽の程はわからないが、同国大統領選挙は十二月六日実施と確定した事にもなる。先住民議席増加など、モラレス大統領に追い風になるよう改正された新法下で来年笑うのは誰?
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 十二日のソマリア沖で海賊に襲撃された船の米国人船長救出のニュースは世界中に流れたが、サントス港やリオ港では、海賊の襲撃を避けるため、警備強化と共に、岸壁から離れた場所に停泊するなどの防衛策を採用している。積荷被害増で値上がりした保険料分が荷物送料に付加され、商品価格にも影響かと案ずるのは消費者。国内の港の被害は減少中というが、小型で商品価値の高い物を狙うという海賊の情報源はどこだろう。
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 サンパウロ州商業連盟によると、サンパウロ州内で負債を抱える世帯は四月には五五%となり、三月の五〇%、〇八年四月の四九%を上回った。最低賃金四~一〇の世帯の六〇%、一八~三四歳の消費者も六〇%が負債を抱えているという。クレジットカード利用に伴う負債が六〇%で、ローンの支払い遅れは二二%。ローンの支払い遅れは三最賃以下の人に多いという。危機の影響下でのカードやローン利用は要注意だ。
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 サンパウロ市南部のヴィラ・カリオッカでは、周辺地区に比べ、ガンの発生率や死亡率も高いのに、公共医療施設での対応は不十分と不満の声。四〇年代に建てられ、石油製品の配送所を経て、DDTを使った製品製造などを始めた工場(八五年閉鎖)の影響は今も続いている…。

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