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東西南北

ニッケイ新聞 2009年4月18日付け

 自動車で好結果を見た工業製品税(IPI)減税第二弾が十七日から三カ月間発効に。冷蔵庫、フォゴン、洗濯機を対象に、五~二〇%のIPIが〇~一〇%に引き下げられる。柳の下のドジョウはいる? いない?
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 サンパウロ州アララクアラで十四日、庭で洗濯をしていた母親が用がありその場を離れた隙に、一歳七カ月の娘が洗濯用の流しにつかまり、コンクリート製の流しが子供の上に倒れるという事故が発生。幼女は救急車で病院に運ばれたが、死亡した。流しはコンクリートブロックの上に置かれていただけで、壁に固定されていなかった。幼児期は家庭内の事故によるケガや死亡が起こり易いが、残された母親が一生自分を責め苛むであろう事を考えても、家主も含めた周囲の大人の責任は重い。
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 外注業者による給食カルテル表面化後、業者との契約を破棄して給食供給の責任をとるよう指示されていたサンパウロ市当局が、検察局から訴えられる可能性が出てきた。検察局が設けた四五日という期限は先週切れ、市財政にも生徒の健康にも被害をもたらすカルテル問題について、カサビ市長の考えを知りたいと担当検察官が言い始めたため。税収減で財政はますます厳しくなり、選挙時に公約した事業も実現していないというのに、新たな局を作り、局長任命というのも解せないところだ。
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 マラニョン州のジャクソン・ラゴ知事が選挙裁判所から罷免判決を受けたことは本紙でも報じたが、後任知事のロザナ・サルネイ氏就任の十七日になっても、ラゴ前知事が政権を離れる気はないと言っているという。日本の家紋などにも使われる桐の葉は、秋が来れば枯れる前に自分から落ちるというが、前知事の何と引き際の悪いことか。

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