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サンパウロ州メトロ=新型車両で日系社会を顕彰=前代未聞の日語挨拶=交通局長官が敬意示す=州発展への貢献たたえ

ニッケイ新聞 2009年5月7日付け

 ジョゼ・セーラサンパウロ州知事およびジョゼ・ルイス・ポルテーラ州交通局長官は四月三十日、パライゾ駅構内で行なわれたメトロの新型車両引渡し式に際し、州発展に顕著な貢献をした日系コミュニティに敬意を表した。特に同長官は州高官としては前代未聞の、全て日本語であいさつをするなどかつてない特別な扱いに、居合わせた日系団体関係者も驚いた様子。同式典出席が、文協会長としての初仕事となった木多喜八郎氏も恐縮した様子で見入っていた。

 ポルテーラ交通局長官は「サンパウロは多民族の助け合いと努力で、ブラジルで一番大きい都市になった経緯があります。いうまでもなく、日系社会のみなさんのご協力とご努力の成果でもあります」と日本語であいさつすると大きな拍手がわいた。さらに、新車両に設置される記念プレートが大部一秋総領事に渡された。
 同総領事の言葉の後、ジルベルト・カサビサンパウロ市長は、「市と州が連携して公共交通機関の向上に努力している」と強調した。最後にセーラ州知事は、USP工学部時代の同級生の二割が日系人だったことを振り返り、「日本政府および日系社会の州発展への貢献は大きい」とのべた。
 アルト・ド・イピランガ駅からヴィラ・マダレーナ駅間(リーニャ・ベルデ=緑線)を走る新型車両は二千人の乗客を収容できる。空調設備を完備し、停車時に揺れの少ない設計で、煙探知機もついており、二十六台の車内カメラの映像が運転室に映し出されるため、同知事は「ブラジルで最も安全な車両」と称えた。
 同線には今後八カ月間で、十四両の新型車両が引き渡され、総投資額は四億九千九百万レアルとなる。
 サコマン駅が十二月に、タマンドゥアテイ駅、ヴィラ・プルデンテ駅が来年三月に開所予定。そうなれば三・九キロ分が長くなり、総延長十四・六キロとなる。現在は毎日四十万人だが、来年には八十五万人が利用すると予想している。
 途中、州政府から招待状を受けた鳥取県人会が傘踊り「平成鳥取音頭」を披露し、大きな拍手を浴びた。本橋幹久県人会長は「駅構内で披露でき、一般ブラジル人にたくさん見てもらえる良い機会になった」と喜ぶ。その他、ブレイク・ダンス、レキオス太鼓も行われ、通りがかった駅利用者が人垣を作り、興味深そうに覗き込んでいた。
 舞台横の特等席には、リベルダーデラジオ体操会一行が招待された。七八年の創立以来約三十年間引っ張ってきた細川晃央会長が辞任・死去、引き継いだばかりの鹿又信一会長(二代目)は「地域社会に溶け込んでやってきたことが認められた。たいへん光栄です」と顔をほころばせた。
 百周年協会の上原幸啓理事長らと共に出席した木多文協会長は「こんなに盛大に顕彰してもらって、我々日系の活動が州政府に認めてもらっている証拠。日系社会としての責任を感じる」と表情を引き締めた。

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