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福岡県人会=11歳の留学生10人=母県、日本を肌で体験

ニッケイ新聞 2009年6月23日付け

 福岡県と福岡県人会(南アゴスチンニョ俊男会長)が現在、一風変わった取り組みを実施している。県系の子弟が母県を訪れ、日本とその文化を肌で体験するものだ。主な条件は「福岡県人会員の子弟」「十一歳の子ども」であることで、日本語能力は問わない。二回目の今年は、十人の〃留学生〃たちが日本へ向け出発する。
 同事業は海外福岡県人会子弟招へい事業実行委員会(財団法人福岡国際交流センター内)が主催しているもので、ブラジルでは福岡県人会が窓口となっている。
 引率者三人を含む一行十三人は七月十一日にブラジルを出発。二週間の日本滞在中、母県でホームステイをしながら福岡市内観光、新幹線体験、太宰府見学、アジア太平洋子ども会議など、盛りだくさんの日程で日本文化や日本語を体験する。
 県費留学生がなかなか集まらない中、子どもを対象とし、日本語能力を問わないというのは珍しい取り組み。昨年参加した子ども達の作文には「両親と離れて色々なことをしてみたことで、自信がついた」や、「たくさん勉強して県費留学生になり日本にまた行きたい」といった感想もあるなど、評判は上々だ。
 図らずも、こういった制度の下では子ども達の将来の選択肢が広がり、日本や母県への愛着が生まれることも考えられる。
 自身が九州大学への留学経験をもつ南会長は、かねてから県費留学生が訪日前に「母県や県人会のために力を尽くす」と言っても、帰伯すると実際はなかなか期待通りにいかないことを憂いていた。そのような経緯から、敢えて子ども達にターゲットを絞ったという。会長は「日伯を繋げる人材に成長し、県人会を継続していく為にも大切」と、事業の意義を強調した。
 福岡県から海外に移住した人、およびその子孫等で組織する「海外福岡県人会」は世界九カ国に二十一団体設置されている。ブラジル国内ではサンパウロ、トメアスー、ベレン、マナウスの四カ所にある。

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