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レジストロ=石川諭さんと海藤司さん=子供達に「江差追分」指導

ニッケイ新聞 2009年6月30日付け

 江差追分会ブラジル支部の石川諭支部長と海藤太鼓と民謡で知られる海藤司さん二人が、五月二十三日午後一時からレジストロの文協で、同市の民謡大和会の子供達に江差追分の指導をした。レジストロでの指導は二カ月前に続いて二回目だ。
 石川さんは北海道遠軽町の出身で一九六一年、十九歳で単身ブラジルに渡った。民謡歴は四十五年、ブラジルの江差追分の第一人者でレジストロの山口勉さんと知り合い、山口さんが熱心に子供達に民謡を教えている姿を見て、少しでも役に立てばと思い今回の訪問になった。
 そして、今年の八月、サンパウロで行われる「江差追分二十周年」大会にレジストロからも出来るだけ大勢の子供達に参加してもらいたいとも言う。
 かつては、石川さんも海藤さんも子供達に民謡を教えていた。今では皆大学生や社会人になり子供の頃の様に練習は出来ないという。
 石川さんは、「民謡に熱中している子供は、悪の道に入らない。小さい頃から舞台に立ち大勢の前で歌うという経験は将来大いに役立つ」と語った。
 海藤さんが尺八を吹き、石川さんが布に書いた楽譜を壁に張り、二時間、根気良く、親切に指導した。回を重ねる毎に、子供達たちが自信を持って歌うようになったのが素人目にも分かった。
 八月、サンパウロの文協の晴れ舞台で元気良く「江差追分」を歌う民謡大和会の子供達の姿が頭に浮かんだ。(金子国栄さん通信)

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