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福祉センター寄付100万レに=援協役員会=イタケーラ診療所年内開設=JICAボランティアへ感謝状も

ニッケイ新聞 2009年7月1日付け

 サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)は六月二十五日午前十一時半過ぎから、本部会議室で六月定例役員会を開き、約三十人が出席した。八月に予定している援協創立五十周年式典について話し合われたほか、イタケーラ診療所が今年中に開設の見込みであることが報告された。また、事務局によれば、福祉センター建設への寄付は百万レアルを超えた。

 会議の中で、JICAボランティアの中野千恵さん(サントス厚生ホーム)、高井奈穂さん(あけぼのホーム)、三枝たか子さん(サンパウロ自閉症児療育学級「青空学級PIPA」)が離任するにあたり、森口会長から感謝状が贈られた。
 青年ボランティアの高井さんは、「この二年がむしゃらにやってきた。やり残したことはあるが、帰国後にブラジル日系社会の何か手伝いができれば」と話し、役員らから温かい拍手が送られた。
 三人は〇七年七月に着任、二年の任期を終えて一日に帰国する。
 五月の会計報告・事務局報告がされ、福祉センターに関しては、式典の式次第案、寄付金、チャリティーコンサートについて審議・協議された。
 式典予算として、二百五十人の食事や感謝状、ボーロ代など六万レアルを承認。八月十五日午前に行い、式典の中で歌手の井上祐見さんのショーも予定する。
 福祉センター建設への寄付について、坂和三郎副会長が五月末までに集まった金額を報告。それ以降も、六月十九日に日伯修好百周年基金から約十万レ、日伯友好病院の医師グループ、地方のボランティアらから寄付を受けたことが報告された。まだ銀行口座に振り込まれていない分を合わせると、総額百万レになる。
 四日に宮城県人会で開催される「青葉福祉祭り」に、サントス厚生ホーム(斉藤伸一ホーム長)が屋上食事処に出店し、利益をセンター建設資金に充てる。
 十二日に開催するニッケイ新聞共催の「福祉センター支援チャリティーショー」に関しては、コーディネーターの藤瀬圭子監事から出席者へ協力が呼びかけられた。
 その他、理事の中からセンター建設募金に関して、「リベルダーデで待つだけじゃなく、田舎でも宣伝しては。『援協は何をしている団体か?』という質問を聞くことがある。地方に出向いてアピールするのは大事」と声があがった。
 それに対して森口会長は、「どこかに集まってもらえたら行きます」と答えた。
 日伯友好病院の久場マリオ事務長が、新イタケーラ診療所の建物の改修工事が大詰めを迎えていることを報告。医療設備や家具などの設備費用として、約二十三万三千レアルの予算を承認した。今年中に開設予定。
 その他、今月行われる県連の日本祭りに援協も参加するとして、ブースやスタンド代など予算五万レが承認された。
 なお、五月の巡回診療はオザスコ、ヴァルジェン・グランデ・パウリスタで初めて実施され、サンパウロ州九カ所で行われた。

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