ホーム | コラム | 東西南北 | 東西南北

東西南北

ニッケイ新聞 2009年8月4日付け

 ローマで開催された世界水泳選手権で一日に行われた五〇メートル自由形出場のセーザル・シエロ選手が、大会新で優勝し、北京五輪に続く金メダルを獲得。イタリア系で一〇〇メートル自由形に次ぐ金メダリストのことを「ローマの皇帝」の名で報じた伯字紙もあったが、オリンピックと世界選手権での連続優勝達成は、過去に二人、三回あるのみ。二二歳の最速選手はこれからも記録を伸ばしていきそうだ。
     ◎
 七月二十五日のハンガリーでのF1グランプリの試験走行中にケガをして入院中だったフェリッペ・マッサが、三日にブダペストの病院から退院し、帰伯した。同日グアルーリョス空港に到着、ヘリコプターでサンパウロ市のアルベルト・アインシュタイン病院に運ばれたマッサは、四日に種々の検査を受けた後、自宅療養の予定だ。左眼はまだ腫れぼったいが、気分はいいというマッサ。退院に先立つ一日にマッサを見舞ったミハエル・シュマッハーは、事故後初めての対面にホッとしたとも述懐。二十三日のF1レースではシュマッハーがマッサの代走をする。
     ◎
 新型インフルエンザによる死者は、三日午前にもサンパウロ州で二人、バイア、ペルナンブコ州で各一人が報告され、少なくとも総計八〇人に。また、二日未明に、米国のディズニーランド・ツアーからの帰りの飛行機で死亡した一五歳の少女も、新型インフル感染の可能性があるとして、同乗者は観察下に置かれることに。米国で風邪の症状が出て受診した時には、新型インフルではないと診断されたが、パナマで乗換えた飛行機の中で急死したもの。遺体は三日に埋葬されたが、ディズニーランドで撮ったビデオに映る幸せそのものの笑顔が遺族の涙を誘った。

image_print