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ブラジル企業に日本の研修生を=東大アイセックが呼びかけ

日系社会ニュース

ニッケイ新聞 2009年8月29日付け



 アイセック・ジャパン東京大学委員会の高橋俊さん(東京大学、二年)、小谷駿太朗さん(東京大学、一年)、山鹿翠さん(お茶の水女子大学、二年)、小田あずささん(東京女子大学、三年)、堀尾有希さん(東京女子大学、三年)の五人が新プロジェクトで研修生の受け入れ先となるブラジル企業を探そうと二十日来伯した。
 アイセック(AIESEC、サイト=http://aiesec.jp)は、国際社会を担う学生の育成を目的とした国際的学生団体で、現在世界百七の国・地域で千百大学以上に委員会を設け、約三万五千人の学生が所属。五千以上の企業・NGO団体と提携し海外インターンシップを運営、年間五千五百人以上の学生を交換で海外に送り出している。
 アイセック・ジャパンは東京大学をはじめ、北海道大学、早稲田大学、慶応義塾大学、青山学院大学、明治大学など全国二十四大学に委員会を設置、約千人の学生が活動に携わる。
 ブラジルでも去年は百七十六人の研修生を各国から受け入れたが、日本からの研修生はたった一人。
 東京大学アイセックは、ブラジル企業と独自に提携を結び、多くの研修生を送り出そうと新たなプロジェクトを開始した。
 同プロジェクトで二度目の来伯を果たした高橋さんは、「日系人がブラジルの社会で認められ、誇りを持って働いているのが分かった」と話し、「そのような環境の下で日系人や移民の人との交流を深めながら、学ばせてもらいたい」と熱意を語る。
 東大生を中心に送り出しを行う予定。現在、すでに三人の学生がブラジルでの研修を希望しており、来年二月から実際に研修生を送り出したいという。期間は、二カ月から一年半を希望する。
 今年二月の来伯時には二社と話が進められたものの、実際提携にはいたらなかった。今回こそは、と目標を掲げ企業に協力を訴えかける。
 初めて来伯した小谷さんも、ブラジルの人の温かさや日系社会に触れ、「ブラジルを知っている学生は少ない。この状況を日本人の学生に知ってもらいたい」と研修の価値を強調する。
 五人は九月十日までブラジルに滞在し、アイセック・サンパウロ大学委員会の協力を得て、日本ブラジル中央協会の紹介による日系企業や駐在員グループ・SMABなどを訪問する予定。
 「日本人の学生に学ぶ機会を提供していきたい。ぜひ協力をお願いします」と日系企業に呼びかけた。
 詳細・連絡は、高橋さん(電話=11・8847・3518、メール=shun.takahashi.14@gmail.com)まで。

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