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西村農工学校が閉校=今年が最後の卒業式=FATECポンペイア校に=「淋しい」声落とす卒業生ら

ニッケイ新聞 2009年10月24日付け

 四半世紀の歴史に幕――。全寮制で日本式の厳しい教育方針で全伯に知られた西村農工学校(ポンペイア市、ホンダ・アルベルト校長)が今年12月に送り出す卒業生(26期)を最後に閉校する。来年から校舎などは、FATEC(サンパウロ技術大学)マリリア校のポンペイアキャンパスとして使用されることになる。ニッケイ新聞の取材にホンダ校長は、「閉校するのは寂しいが、同校の設備をさらに活用できる」と話し、西村技術財団、JACTOの創立者、西村俊治さん(98)も「大学教育に貢献できる」と喜んでいるという。

 同校は、1982年に西村技術財団の西村俊治理事長が創立した3年間の全寮制を特色とする農業専門学校。
 校則違反者は即退学処分にするなど、厳しい教育方針を打ち出す一方、優秀な人材を輩出する実業校としても全伯に知られ、これまでに818人の卒業生を送り出した。
 ホンダ校長の説明によれば、「10年前には40人の定員に対し200人いた希望者が、3年前には50人に減少した」と定員割れに近い状況を説明しながら、全寮制を維持することの困難さも理由に挙げた。
 8日午前に行われたFATECとの調印式には、サンパウロ州開発局長のジェラルド・アルキミン氏ら、関係者ら約400人が出席した。
 引き続き、同財団が資金面で援助、実験室など設備を充実することも検討されているという。
 88年に同校を卒業し、現在プロポリスやユーカリの植林に携わる寺尾テルシオさん(37)は、「厳しかったが、同校で学んだ技術は今も役立っている。思い出は多い」と話す。
 「今でも同窓会をやると全伯から仲間が集まります。同級生は、家族みたいなもの」と話すのは、97年に卒業した近藤フェルナンドさん(31)。
 「料理も全部自分たちで作り、月に一度だけ外出が許された。軍隊みたいに厳しかったけど、勉強しながら仕事もやる効率のいい3年間だった。最近はあまり厳しくないと聞いて、スタイルが変わったのかなと思っていましたが・・・淋しいですね」と声を落とした。
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 同キャンパスでは、授業料無料で一学年80人(昼間40人、夜間40人)定員の3年間の教科課程(機械工学科)を実施し、高度な農業技術者の養成をする。
 入試日は12月6日。試験場は、Fundacao S. de Tecnologia, Av. Shunji Nishimura, 605, Pompeia。
 入試受付は、ホームページ(www.vestibularfatec.com.br)で今月30日午後3時まで。
 詳細は、電話=14・3454・7540、3454・7541、または3405・2033、3405・2039まで。

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