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省エネ技術をブラジルへ=JETRO=国際環境産業見本市=日本勢が積極アピール

ニッケイ新聞 2009年11月7日付け

 日本の省エネ技術をブラジルへ―。「第11回ブラジル国際環境産業見本市」(FIMAI、月刊環境産業雑誌「Revista Meio Ambiente Industrial」主催)が4日から6日、サンパウロ市エスポ・センテル・ノルテ・パビリョン・アズールで行われた。経済危機の影響で出展企業が減ったものの、10カ国が参加。日本勢はJETROサンパウロセンター(日本貿易振興会、佐々木光所長)を通じて8社1機関が日本パビリオンにブースを構え、最先端技術・商品をアピールした。

 JETROが日本パビリオンを出展するのは今年で3回目。キャノン、ホンダ、マキタ、前川製作所、パナソニック、カワサキ・ド・ブラジル、カナフレックス、三菱自動車と世界省エネルギー等ビジネス推進協議会(JASE―W)が参加した。
 パナソニックは初めて、LED電球(発光ダイオード)を紹介した。高価格だが、半永久で省エネ、二酸化炭素の削減に繋がる。来年の国内販売開始も視野に入れているという。
 昨年に引き続き出展したJASE―Wは、環境問題・省エネへの取り組みの重要性をパネルを使って提言。来伯した大関彰一郎事務局員は、二酸化炭素削減には省エネが一番効果的であると説明、「去年に比べてブラジル企業の関心が高まってきてますね」と印象を話していた。
 カワサキ・ド・ブラジルは昨年に続き、世界最高水準の熱効率を誇るガスタービンを売り込んだ。まだブラジルで販売実績はないが、沢里嘉男副社長は「大きな省エネ効果が得られ、コストも減る。発電所などに売り込んでいきたい」と意気込む。
 新プロジェクトの時速350キロメートルを誇る新型新幹線「efSET」紹介、充電式バッテリーを搭載した超低床電車SWIMOの模型を展示した。
 今年発売されたばかりの世界初フレックス燃料技術を搭載したホンダのオートバイ、三菱自動車のフレックス燃料車パジェロは、特に一般客や学生らの関心を引いていたようだ。
 兵藤栄寿JETRO広報担当部長は、「例えばLED電球の場合、政府や市が推奨してくれれば一気に省エネが進む」と環境ビジネスへの可能性に触れ、「FIMAIは良い商談の場になっているよう。州や市の関心レベルは高い。環境ビジネスはこれから伸びていくでしょう」と期待を込める。
 佐々木所長は、「欧州は以前から国が力をいれてきた。日本勢は遅れているが、JETROを通じて国が力を入れてきている。継続してやっていきたい」と語っていた。