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八千代工業が伯進出=リメイラ市に工場建設=来年10月に生産スタート

ニッケイ新聞 2009年11月12日付け

 ホンダ系メーカーで燃料タンクなどを製造する八千代工業株式会社(本社・埼玉県狭山市、加藤正彰社長)は、このたび樹脂燃料タンク生産を目的にした新会社「ヤチヨ・ド・ブラジル・インダストリア・エ・コメルシオ」(資本金4050万レアル)を設立、サンパウロ州リメイラ市に工場を建設する。
 同社は八千代(75%)とホンダ・サウス・アメリカ(25%)が出資。北米、アジアに生産工場を持つ同社の南米進出は初。
 今月18日には八千代工業から加藤社長も出席した定礎式を行い、来年3月から、ブラジル戸田建設(林恒清社長)が建設を開始、整備納入後の10月には生産を開始する。
 同社が購入したのは、4万5千平方米で、工場の敷地面積は2800平方米。稼動スタート時には約40人を雇用する。
 新社長に就任した亀井定男氏(58、三重)とブラジル八千代部品生産販売会社の池尻ロベルト社長が挨拶のため、先月28日に来社した。
 説明によれば、世界的にエバポ規制(ガソリン蒸散規制)が推進されていることから、ホンダシビックに使用する樹脂製6層タンクを生産、年間12万台を予定する。
 亀井社長は、「現在は材料などを北米から輸入しているが、将来的には国内の供給を目指したい」と話し、「メルコスールも含め、南米市場は有望」と期待する。同社は2007年からのブラジル進出を計画していたが、昨年末からの不況のあおりで大幅にずれ込んだ。
 亀井社長は、「中国とともにブラジルは右肩上がりに伸びている。マーケットに合わせて、事業を拡大していきたい」と意気込みを見せた。