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新年は創立55周年=ブラジル日本文化福祉協会=木多 喜八郎会長

ニッケイ新聞 2010年1月1日付け

 ニッケイ新聞愛読者の皆様、あけましておめでとうございます。旧年中はブラジル日本文化福祉協会に対しまして温かいご支援を頂き誠にありがとうございました。心より御礼申しあげます。
 新しい年を迎えブラジル日本文化福祉協会は理事会、職員一丸となって文化、福祉業務に邁進する気持ちを新たにしております。旧年にまして皆様方のご支援、叱咤激励をお願い申しあげます。
 昨年の4月、皆様の力強いご支持により伝統と格式のあるブラジル日本文化福祉協会の第11代会長に就任いたしました。身の引き締まる思いで無我夢中でやってまいりましたが、当協会が直面する課題、難題の多さに愕然とするところでございます。
 その一つが会員の減少問題であります。社会的構造変化に伴い高齢者が年々減ってゆくことはやむを得ないことではございます。しかしながら若い会員が増えてこないことは協会を維持してゆく面から由々しきことであると認識しております。
 何故会員、若い会員が増えないかを真摯に反省し考える必要があると思っております。会員になってなんのメリットがあるであろうかと、良く言われます。これはあくまで費用対効果を考えての消極的な発想のご意見です。もしブラジル日本文化福祉協会がどの団体にもない、魅力ある集団、現在にマッチした活動集団であればどうでしょうか?
 会員になればこれらの魅力を享受でき、活動の場で充分自己の存在を発揮できる協会であれば、喜んで会員となってくれるのではと考えております。
 2つ目の課題は予ねてより懸案事項であります文協ビル老朽化にたいする問題です。今年はブラジル日本文化福祉協会が創立しまして55周年を迎えます。この節目の年を迎えまして抜本的対策を実現してゆきたいと考えております。文協ビル改装特別委員会を中心に検討を重ねておりますので、具体化にあたりましては会員の皆様のご支援を頂きたいと節に願うものでございます。
 ご承知のとおり2014年にはワールド・カップ、2016年にはオリンピックがブラジルで開催されます。この二つの大きなスポーツ主催事業を通じてブラジルが世界の交流の場として、華々しく注目を集めることになってまいりますが、この大きな流れに文協も是非参画できるような体質を構築してゆきたいと考えております。
 そのためには対日本政府および関係機関、対ブラジル政府、対ブラジル国内の企業に対して新たな関係改善を図ってゆくことが急務であると痛感しております。
 今年は寅年でございます。虎は1日に千里を走る、虎穴にいらずんば虎子を得ずの例えがございます。ブラジル日本文化福祉協会の直面している問題解決に、まさに虎穴に入り千里を走る迅速さを持って今年は対応して行きたいと考えております。
 ニッケイ新聞愛読者の今年のご多幸と、日系社会およびブラジル国の益々の発展を心よりお祈り致します。

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