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25周年迎えた日本語講座=クリチーバ=日伯の架け橋育て四半世紀=230人で賑やかに祝う=笹谷校長「若い教師の育成を」

ニッケイ新聞 2010年1月15日付け

 クリチーバ日伯文化援護協会(山脇ジョルジ会長)は12月5日、同協会の日本語講座(笹谷山中聖子校長)創立25周年記念式典を同会館で開催した。他地域に先駆けて外国語としての日本語教育に取り組み、四半世紀の節目を迎えた同講座。式典には生徒や教師など学校関係者、父兄や歴代教師など約230人が参加して賑やかに祝った。
 1984年に開講した同講座は、従来の国語教育ではなく、外国語としての日本語教育を行う新しいタイプの学校としてスタート。教師のほとんどが二世だったことが注目を浴びた。
 地域の日本語教育推進モデル校として南パラナ日本語教育センターで他の日本語学校8校と合同で朗読大会や教師研修会を開催するほか、文援協の運動会や祭りに参加している。現在教師は13人、非日系25人を含む約110人の生徒が学ぶ。
 式典には佐藤宗一在クリチーバ総領事夫妻、千坂平通JICAサンパウロ支所長、内山直明国際交流基金サンパウロ日本文化センター所長、諸川有朋ブラジル日本語センター理事、斎藤美代子南パラナ日本語教育センター会長、パラナ日伯連合会を代表して白戸和子さん、原ルイ州議員らが出席した。
 笹谷校長は「親身に指導くださった一世の先輩教師に心から感謝し、教師一同、生徒の教育に尽力したい」とあいさつし、「日伯の架け橋となる人材に成長してもらいたい」と生徒にエールを送った。
 創立当初からずっと教師を務めてきた笹谷校長、大西ジュリア教師、小本ラウラ教師の3人に表彰状が、初代校長の飯田俊弘さん、開講当時文援協会長を務めていた坂森修身さんらに感謝状が贈られた。
 記念式典の後、同講座開講当時からの写真をスライドで上映、生徒らによる仮面劇や合唱が発表されたほか、斉藤エメルソンさんがスピーチを行い会場は盛り上がりをみせた。日本語子どもテストの成績証明書授与式も行われた。
 平松定俊評議員議長の発声で乾杯した後、教師全員によるケーキカット。文援協婦人部が腕によりをかけた日本の家庭料理が振舞われ、非日系の生徒にも好評を博した。
 山脇会長は、「多くの生徒を前に、教師たちも勉強を重ねがんばっている。日本語の大切さを伝えていって欲しい」と話し、笹谷校長は「今後、三世など若い教師の育成に努めていきたい」と抱負を語った。

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