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静岡県=外国人子弟に勉強の場を=掛川で「虹の架け橋教室」

ニッケイ新聞 2010年1月30日付け

 【静岡新聞】静岡県のNPO法人掛川国際交流センターは12日、掛川市板沢の旧市老人福祉センター跡地の一角で、定住外国人の子どもの就学支援事業「虹の架け橋教室」を始めた。経済的な理由などで不就学、自宅待機となっているブラジル人らの子どもたちに学習の場を確保し、公立学校への円滑な転入ができるようにするのが狙い。
 同教室は無料でブラジル人学校や公立学校に通っていない子どもを対象に、日本人とブラジル人の教員9人が日本語の指導を中心にした授業を行う。掛川の教室はマイクロバスで子どもたちを送迎するのが特徴という。
 同日行った始業式には、6~15歳のブラジル人ら約20人が参加した。掛川国際交流センターの榛葉恒治理事長は「日本語を勉強して日本とブラジルの架け橋になってほしい」と呼び掛け、子どもたちの代表者に手作りの下敷きを手渡した。
 始業式を終えた子どもたちは早速日本語の能力テストに臨んだ。テスト結果は今後の重点課題の把握などに役立てるという。同教室は3年間の事業で、文部科学省が拠出金を支出する国際移住機関への年度ごとの継続申請が必要となる。

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