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どうなる東北・北海道展=中沢氏「母県との新たな関係に」

ニッケイ新聞 2010年2月3日付け

 東北・北海道ブロックの7つの道・県人会による「東北・北海道観光物産交流事業」に向けた準備が始まっている。ブロック単位では初めてとなるこの試み。どのような催しを目指しているのか、今年の同ブロック幹事県人会である宮城県人会の中沢宏一会長に聞いた。
 当初は物産展として発案された同事業。中沢会長によれば、物産に加え、経済、観光まで含めた交流事業として準備が進められているようだ。
 ジェトロ(日本貿易振興機構)のほか、観光に関しては総領事館など行政機関との協力も模索。さらに、各県とブラジルの中小企業を紹介することによる交流まで視野に入れている。
 各県との連絡はそれぞれの県人会が担当。宮城県人会が取りまとめにあたる。中沢会長は、「州などは準備の期間が必要」としながらも、「県、日伯の行政機関の参加を得たイベントとして継続的な事業にできれば」と期待を表す。
 開催時期は現時点では未定。9月に行われる東北・北海道祭りや、同ブロックによる演芸会などと合わせた開催が予定されているようだ。また、準備期間の問題はあるが、7月の県連フェスティバル・ド・ジャポンとの連携も考えられるという。
 中沢会長は、「これまでは移住者・子弟の支援や親睦が欠く県人会の大きな役割だったが、日本からの支援が減る中、経済や人的な交流を通じた新しい関係を構築することが必要。こうした交流事業が県とブラジル側相互の活性化につながれば」と述べ、「皆さんに協力してもらい、道を開きたい」と語った。

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