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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年7月22日付け

 今月末から県人会の記念式典ラッシュだ。25日の広島を皮切りに8月1日は富山と佐賀、8日は奈良、22日は岡山、群馬、29日は福岡と続く。1910年の旅順丸を初の県人移住とする県も多く、百周年と会創立の二重の喜びを迎えるところも▼県人会関係者に話を伺っていると、ブラジル社会に門戸を開くことをかなり重要視しているのが分かる。広島はセンター施設の利用者も多く、広島大学の出先機関も置く。富山は、県とサンパウロ州が姉妹していることから、独自の学術交流や教師派遣などを行う。福岡でいえば、世界大会を当地で開くなど、もはやお国言葉で話す県出身者の集まりという発足当時から大きく飛躍している▼「日系社会のみならずブラジル社会にも寄与する活動をー」という言葉は、式典挨拶の常套句だが、美辞麗句ではなく、実際にそうなってきている。話はそれるが、先週末にあった県連主催「日本祭り」でも、確実に売れるヤキソバ、地味といえる郷土料理、いずれを出す県人会も、もはや日本人のための味は目指していない▼よく聞かれるボヤキに「元研修生・留学生OBが参加しない」というものがあるが、地縁、血縁に頼る時代ではなく、いかに魅力的な活動をし、アピールするかが生き残りの鍵なのだろう。物産展、芸能の指導など、独自の活動が定着している県人会も多い▼一世の時代でないという声も多いが、むしろ対日本、将来を視野に入れた一世がいるか、というのも一つポイントのような気がする。どう舵を切るかで運命を大きく変える時期を、県人会は迎えていると思う。(剛)

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