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統一選=2州で日系議員が誕生

ニッケイ新聞 2010年10月5日付け

 大統領、知事、連邦上下院、州議会議員を選出する統一選挙の投開票が3日行なわれ、国内2州で日系人の連邦下院議員が誕生した。サンパウロ州では下議、州議選とも日系候補の乱立で共倒れが懸念されていたが、下議2候補、州議2候補がそれぞれ当選。パラナは下議1、州議1、南マット・グロッソ州で州議に2候補が当選した。

下議選=サンパウロ州で新人2人当選=現職2候補は涙のむ

 06年の選挙で新人2人が下議に当選したサンパウロ州。今回は現職2氏が落選し、2人の新人が当選する結果になった。
 当選を決めたのは、オオタ・ヨランダ(PSB、54)と安部順二(DEM、69)両氏。
 オオタ氏は1997年に息子のイヴェスさん(当時8歳)を誘拐・殺害され、その後暴力撲滅運動に携わってきた。21万3024票の得票があった。農業組合長、州議、モジ市長を歴任した安部氏は、11万3156票を獲得し、初当選を決めた。
 一方、前回選で初当選した現職の飯星ワルテル(DEM)、ウィリアン・ウー(PPS)両氏は、それぞれ10万4400票、8万3588票を獲得したものの、惜しくも落選。ただ、落選順位が高いことから、繰上げ当選の可能性も残されている。
 パラナ州では現職の高山ヒデカズ氏(PSC)がキリスト教団体の支持を背景に10万9835票を獲得して再選。州議から下議へ初挑戦した西森ルイス氏(PSDB)は7万88票で落選したが、こちらも補欠四位で繰り上げの可能性が残されている。
 パラナ州ではロンドリーナ文協会長を務めた田村ジャイロ氏(PSB)も出馬したが、落選している。
 南マット・グロッソ州は日系候補の当選はなかったが、長年州議を務めた大坪アキラ氏(PRD)が第2補欠、橋岡ロベルト氏(PRD)が第5補欠、大城アデミール氏(DEM)が第8補欠にそれぞれつけている。
 このほか、アマゾナス州で元マナウス市議の三木マサミ氏(PSL)が下議選に出馬したものの、落選(第8補欠)している。

州議選=サンパウロ州は羽藤、西本氏=南マ州でも2人当選

 サンパウロ州議選では、市議7期目を務める羽藤ジョージ氏(PMDB、62)が8万3855票を獲得し、三度目の挑戦で州議初当選。サンジョゼ市議から繰り上げ当選で州議を務めた西本エリオ氏(PSDB、47)も7万8906票を得て当選した。サンパウロ州で2人以上の日系人が州議となるのは約10年ぶりとなる。
 故小林パウロ下議の息子で州議選初挑戦の小林ビットル氏(PSDB)は落選したものの、4万9671票を獲得した。
 その他、カンピーナス市議から出馬した屋比久ルイス氏(PDT)は2万360、重田エウゾ氏(PPS)は1万5385、林ワルテル氏(PSB)は1万5048票を獲得した。
 パラナ州では現職の加藤テルオ氏(PMDB、56)が5万271票を得て再選。クリチーバ市議、同市総務局長などを務めた原ルイ氏(PSDB)は2万9008票にとどまり涙をのんだ。
 南マット・グロッソ州では、夫が日系人の橋岡ヂオネ氏(PSDB、53)、タキモト・ジョルジ氏(PSL)が当選を決め、こちらでも2人の州議が誕生した。

「コムニダーデに感謝」=飯星氏お礼の挨拶周りへ

 「応援していただいたみなさんに、これからお礼の挨拶に行きます」。惜しくも連邦下議選挙に落選した飯星ワルテル氏(DEM)はニッケイ新聞の取材に答え、「コムニダーデのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。私を信頼して投じてくれた一票、一票に心から感謝しています」と今の気持ちを述べた。
 今回の選挙戦を振り返って「難しい選挙でした」と一言。PSDB・DEM・PPS等の連立野党が議席を大きく減らしており、特にDEMは56議席が42議席に減った。チリリッカら与党連立側の予想外の得票に、議席配分を取られた格好になっている。
 ただし、カサビ市長、アウキミンサンパウロ州知事は連立側であり、もしセーラ候補が2次投票で大統領に当選すれば、連立側から大臣、局長が多数呼ばれ、繰上げ当選する可能性も残されている。
 「これからあと一カ月、セーラ候補の応援に走り回ります。同時に自分に投票してくれたみなさんにお礼の挨拶をしたいと思っています」と力を込めて語った。

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