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兵庫県人会=100周年に向け新たな一歩=50周年式典に300人=井戸知事ら迎え節目祝う

ニッケイ新聞 2010年11月23日付け

 ブラジル兵庫県人会(尾西貞夫会長)は創立50周年を祝い、21日、聖市ビラ・マリアーナ区の北海道交流センターで記念式典を開催した。井戸敏三知事、山本敏信県議会議長をはじめとする母県慶祝団約70人を含め、300人以上が出席。記念品、感謝状や、このほど同会が発行した「ブラジル兵庫県人会50周年記念誌」などの贈呈、高齢者表彰等が粛々と行われた。祝賀会では一転し、滞伯中の同県農業研修生らが「関西よさこい」を披露して場を盛り上げ、最高潮のサンバショーでは会場が一体となって踊るなど、半世紀の節目を賑やかに祝った。

 「50年後の100周年に向かっての新たな第1歩」。開会後、尾西会長は力強く挨拶。1995年の阪神・淡路大震災に際してコロニアに呼びかけ、1億円近くの義捐金を送ったことなどを紹介し、今後の母県との交流の深化を図ることを強調して締めくくった。
 井戸知事は「ブラジルの秋空の下県人ら大地と共に今日を迎える」と自身の短歌を披露し、祝辞を述べた。今年7月に起き、ブラジル人一家3人が死傷した宝塚市の放火事件にも触れ、「不幸な事件が起きた。言葉による『壁』を小さくしていくため、母語、日本語教育の環境整備にさらに力を入れていきたい」と話し、県人会とも「近い関係」を続けていきたいと祝辞を述べた。
 山本議長、齋藤富雄・兵庫県国際交流協会理事長、西村正・日伯協会理事長、在聖総領事館の大部一秋総領事ら、ブラジル側来賓の木多喜八郎文協会長、与儀昭雄県連会長、森口イナシオ援協会長、羽藤ジョージ聖市議会議員、大田慶子次期連邦下院議員らが同じく祝辞を述べた。
 祝電披露で阪神タイガースの真弓明信監督のメッセージも代読され、会場から大きな拍手が起きる場面もあった。
 井戸知事には聖市議会、同県人会から感謝状、記念誌等が、尾西会長には県から記念品、感謝状などがそれぞれ贈られた。
 80歳以上の計37人、100歳以上の3人が高齢者表彰を受けた。女性の最高齢者の秋末とみえさん(101、現・篠山市)は「嬉しかった。長生きしてよかった」と感激の様子。「ブラジルは良い所。子どもも立派になってくれた。苦労してよかった」と伯国の地に生きた80年以上におよぶ日々を思った。
 アマパー州で長年日本語教育に従事する横野玲子さん(63)が、昨年10月の本誌での連載記事がきっかけで同式典に参加できたこと、現在建設中の伯人学校の状況などを紹介。元研修員の天野ニナさん(27、二世)が、学んだ鍼灸の知識を元にして現在治療を行っていることを話し、県への感謝の気持ちを表した。
 会場は、祝賀会へと移り、鏡割りと乾杯が行われ、歓談が弾んだ。
 余興では、農業研修生らが赤・黄・黒の派手なはっぴを身にまとい、関西弁の歌詞に乗って創作よさこいダンスを披露。来場者の大勢が立ち上がり、手拍子が起きた。元県費留学生らのコーラス、慶祝団らによる「ふるさと」の合唱、デカンショ節の披露が行われ、最後はサンバショー。同研修生らを筆頭に、大いに盛り上がり熱気溢れるものとなった。
 「ブラジルのことは何も分からないで来た」と話すのは、慶祝団員の竹中史雄淡路市議会議員。今回は自費で参加した。「ブラジルのように各国の人が寄り合い、共に考え、元気のない地方都市を盛り上げたい」と話し、祝賀会中、熱心にメモを取りながら県人会会員らの話に耳を傾けていた。
 祝賀会の後には、井戸知事と20人ほどの元研修員らとの間で懇談会が設けられ、それぞれが帰国後の活動を報告した。

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