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■年頭挨拶=在サンパウロ日本国総領事=大部 一秋

特集 2010年新年号

ニッケイ新聞 2011年1月1日付け

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、新しい年を晴れやかに迎えられましたこととお慶び申し上げます。
 お陰様で私も、一昨年1月当地に着任して以来3度目の新年を晴れ晴れとした気持ちで迎えることができました。皆様に心から感謝申し上げます。
 ブラジル全土で盛大に祝賀された歴史的な日本人移住100周年の高揚感に包まれ、新たな100年に向け最初の第一歩を踏み出した2009年初めから、この2年間、私は、サンパウロ州、南マット・グロッソ州、及びマット・グロッソ州の3州、約60に及ぶ市、40以上の日系移住地や集住地等を訪問することができました。
 そこで出会ったのは、素晴らしい感動の世界でした。不撓不屈の開拓者たちの歴史でした。そして、数多くの式典、行事などに参加し、様々な場で多くの日系人の皆様方とお会いし、お話しをさせていただく機会を通じて、皆様の温かいお心、祖父母や先人たちを尊敬し誇りに思うお気持ちを私はいつも強く感じてきました。
 新しい年の初めにあたりまして、改めて、道を開かれ種を蒔かれた先人の方々、日系人、日系社会の皆様方に対し、深く敬意を表します。
 豊かな自然と無限の未来性を有するブラジルは、国際社会において、中国、インド、ロシアと並ぶ有力な新興国として、年々その存在感を増しており、益々大きな注目を浴びてきています。
 2014年のワールドカップ、16年のリオ・オリンピックといった国家的な行事を控え、22年の独立200周年に向けて、今や、飛躍的な発展を遂げようとしています。
 日本とブラジルの経済関係も、60年代・70年代に次ぐ、第2の黄金時代とも言うべき様相を呈し始めています。
 こうした大きな流れの中で、今後、日伯両国の間では、政治・経済・科学技術・社会・文化・教育・学術・スポーツなどあらゆる面で重層的な交流が拡大していくものと思います。
 また、日系人を中心とする在日ブラジル人コミュニティーも若い人が育ち今後新しい展開をしていくものと思われます。まさに日伯両国間のパートナーシップを本格的に強化、拡大していく時代が今到来しているものと強く感じています。
 日系社会の皆様、在留邦人の皆様にとり、本年が喜びに満ち溢れた輝く年になることを心より願います。総領事館としても皆様のために一生懸命仕事をさせていただきたいと思っております。
 最後に、皆様お一人おひとりの益々のご健勝とご多幸を深くお祈り申し上げ、私の新年の挨拶とさせていただきます。

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