ホーム | 日系社会ニュース | 「SHINHAGAKURE」出版=武士道を現代社会に=ポ語で伝える日本の心

「SHINHAGAKURE」出版=武士道を現代社会に=ポ語で伝える日本の心

ニッケイ新聞 2011年1月7日付け

 武士の心をブラジル現代社会に—。
 二天古武道研究所所長で、宮本武蔵開祖の二天一流の免許皆伝、岸川ジョージ氏による新著「SHINHAGAKURE(新葉隠れ、ポ語)」が出版された。
 武道暦40年以上となる同氏が、「武の道」に入る心構え、その苦難、それを乗り越える心を説く同書。各流派の宗家から学んだこと、日本での修行の経験なども書かれる。
 岸川氏によれば、佐賀藩士、山本常朝が若い武士のためにその心得を伝えた書、「葉隠」をヒントに、6年前その元となる本を出版。その狙いは、40支部、500人(当時)になる門下生の考え方を統一するためであった。
 しかし、出版後の反響を受け、一般への普及のため、それに150%加筆したのが今回の「SHINHAGAKURE」だという。
 岸川氏は、「武士の心は世界、そして現代の世に通じる。それを伝えたい」と話す。
 12月14日、ニッケイ新聞社下の喫茶店「コーヒー」で出版記念式が開かれ、関係者含め100人ほどが集まった。本の購入後、同氏のサインを求める人の列ができ、早速読書にふける姿が見られた。
 1330年代に作られた骨董品の脇差を持つ同氏の姿など、写真も25枚掲載し、約370ページにおよぶ同書。1千部の発行、38レアル。サイト(www.kendoonline.com.br)で販売されている。

image_print