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日本語教育リレーエッセイ=第14回=日語学校は心が落ち着く=パワーをもらう場所!=ピラール・ド・スール日本語学校卒業生=川畑良子

ニッケイ新聞 2011年1月22日付け

 私はピラール・ド・スール日本語学校に3歳のころから通い始めました。ブラジル学校の高校生になってからピラール・ド・スールではなく、ソロカーバで勉強しました。1年目はブラジル学校の授業が終わってから直接日本語学校へ行っていましたが、2年目からは勉強がもっと忙しくなり、15歳で日本語学校を卒業しました。
 小さい時は友達と遊び、その日本語学校の環境は全て当たり前だと思っていました。けれど年が過ぎ、色々と気付きました。
 年に1回のぶどう祭りや牛の丸焼き会など色々な行事が行われています。そんな時にはお父さんやお母さんたちはどんなに大変な事でも一生懸命頑張ります。親だけではなく、婦人会や文協の方々など皆で力を合わせて自分の為ではなく、生徒達の為、学校の為に協力し合い頑張ってくれます。
 そんな一生懸命な顔を見ると、私達生徒は感謝の気持ちでいっぱいになります。
 母の日・父の日発表会には、その気持ちを伝えるために歌ったり、劇をしたりします。お父さんやお母さん達など皆の笑顔を見るのが一番うれしい時です。
 私が幼稚園と一年生にいたころに教えてくださった先生は今も日本語学校にいます。卒業した後学校へ行って顔を出すと、先生は必ず話しかけてくれて、帰る時には「また来てね」といつも言ってくださいます。
 長年教えてくださった先生も生徒達の話を聞き、気持ちを聞き、本当に心配してくれます。何があっても前向きに頑張ること、可能性はあるから絶対にあきらめない事、日本語学校はそう教えてくださいました。先生方と文協の方々は話し合い、その学校の環境を深く考え作ってくれていると思います。 
 ピラール・ド・スール日本語学校は毎日授業があり、ソーラン部や陸上部もあります。私は陸上を小さいころから始め、学校を卒業してもまだ今でも続けています。陸上では絶対にあきらめない事、悔しい気持ちを力にして次に頑張る事、その言葉の意味が分かりました。一緒に走っている仲間と努力し、友情の大切さも分かりました。
 日本語学校にはお話大会や青空スポーツ教室、林間学校もあります。その時に他の町の生徒と話し、たくさん新しい友達ができます。
 去年は私の大学受験の年でした。勉強ばかりでとても忙しくて辛い年でした。そんな時に日本語学校へ行き友達と話し、先生と話をすると、元気がもらえました。ピラール・ド・スール日本語学校は私にとって心が落ち着く所、パワーをもらう場所です。
 その環境は全て当たり前ではありません。生徒に良い環境を与える為、日本文化を教える為、日本語学校を大切にする為に頑張っている人達がいるからこそ、今の日本語学校があると私は思います。日本語の読み書きだけではなく、人間として成長していく学校です。
 今年、私は大学生になってピラール・ド・スールから出ることになります。この日本語学校で作った思い出はずっと私の宝物です。
 これからもこの日本語学校を大切にし、ずっと守り続けたいです。何があってもあきらめないで頑張る。人の事を考える。尊敬する。自信を持って前へ進む。色々と教えてくれた日本語学校がずっと続いて欲しいです。これからの生徒達も多くの人にその大切さを感じてもらいたいです。そして毎年卒業する生徒達が植える記念樹と同じように日本語学校もどんどんと大きくなり、輝きけて欲しいです。
 先生方、日本語学校、今まで本当にありがとうございました!(17歳  3世)

写真=2010年全伯陸上大会で(川畑さんは前列右から2番目)

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