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サ日本人学校=中学生22人が職場体験=本紙は2人の〝チビッ子記者〟

ニッケイ新聞 2011年1月28日付け

 サンパウロ日本人学校(久保島康正校長)は12、13両日に職場体験学習を実施し、中学1・2年生22人の生徒が参加した。社会で働く体験をするもので、主な受け入れ先は日系企業、幼稚園、弁当屋、文房具店、新聞社など。今回からは在聖総領事館、高野書店、サンパウロ日伯援護協会が加わり、計11カ所となった。
 同学習の前担当、兒玉拓世教諭は、「働く事で社会におけるマナーやルールを理解する為」とその狙いを語る。同様の学習は近年、日本の学校で導入が進み、その流れを受け02年から同校も取り入れたという。
 毎年の受け入れ先となっている本紙での職場体験を希望したのは、中学1年の安部裕貴君(13、東京)と長島大和君(12、神奈川)の2人。
 初日はブラジル日本語センターでの取材に同行。当日は日本語教師合同研修の開講日であり、関係者、来賓から温かい歓迎を受け、メモ、写真撮影に励んだ。
 帰社後には指導の下で短い記事を書き、本紙編集長の添削を受けた。添削後、赤ペンで真っ赤になった記事を受け取ったが、初日の終了までに原稿を完成することができた。
 「話のメモを取ること、その間に写真をとること、記事を書くこと全部が大変だった」という長島君。取材中は率先してカメラを持ち、何度も撮影を行っていた。
 少し落ち着きが見え始めた2日目には、来社した日系団体関係者の取材に2人で挑戦。
 話を聞き、必死でメモを取っていた安部君は、記事について「新聞では使わない表現がある事、主語・述語をしっかり入れる事、一番伝えたい事をしっかり書く事が大切」という要点を知ったという。
 13日午後、編集部員に礼を述べて、学習を終えた。
 本年度の担当者赤司啓彰教諭は、「各職業のプロの方々との関わりを通じて、仕事の一端とその苦労や喜びを感じたよう」と職場体験後の生徒らの様子を語り、各受け入れ団体に対し「毎年快く(生徒を)引き受けて頂き感謝しています」と述べた。

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