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エマウス共和国運動が40年=ベレンでフェスタと晩餐会=厚生ホーム職員も参加

ニッケイ新聞 2011年2月1日付け

 【パラー州ベレン発】エマウス共和国運動創立40周年記念行事が昨年12月19日午前9時半からベレン市のバッチスタ・カンポ公園で開かれ、子供たちの合唱・ダンス・朗読・楽器演奏・人形劇・カポエイラ・作品販売などが行われた。アマゾニア日伯援護協会厚生ホームからも職員などが参加し、折り紙・短冊などきれいな作品に目を奪われた参加者も大勢いた。22日夜には同市コンベンションセンターHANGARで記念晩餐会が開かれ、同運動40年の歩みの写真展・地元歌手ニルソン・シャヴェス、ペドリニョ・カヴァレロ、アルシール・ギマランエンス、ルシニャ・バストス、アンドレア・ピンニェイロ、マルコ・モンテイロらの友情出演により参加者約500人を沸かせた。

 エマウス共和国運動(Movimento Republica de Emaus)は1970年、ベレンで「幼い頃から労働を強いられるような子どもたちの状況を変えたい」という気持ちを持つ若者たちが集まって作ったNGO。廃品回収やアクセサリー作り、学校運営などを通じて子どもたちの生活改善、社会教育活動に取り組んでいる。「エマウス」は、新約聖書に出てくるキリストの再来の地を意味する。
 同地を訪れた人たちなどによって始まった日本支部も活動を行っており、短期・長期の「現地研修生・ボランティア派遣、エマウスの女の子たちの手作りのアクセサリー、日本で手作りした商品の売り上げを寄付するプロジェクトを通じ、同運動を紹介している。
 19日のイベントには、子供たちが折り紙や出しもので厚生ホーム高齢者を慰問するなどの交流を重ねてきたことから同ホーム職員たちが参加した。中でも、形山千明JICAシニアボランティアがブラジル語の名前を日本語に直して毛筆で書く姿は、訪れた人々の注目の的だった。
 また、子どもたちの発表は、日々の姿から先生たちが当日を心配していたのはどこへやら、本番に強い底力を見せていた。最後はスタッフも踊って盛り上がり12時過ぎに無事終了した。
 エマウス共和国運動日本支部のホームページは、http://emausjapan.org/
(下小薗昭仁パラー州通信員)

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