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共同通信=名波リオ支局長が帰国=一番の印象は「百周年」

ニッケイ新聞 2011年2月15日付け

 共同通信社リオ支局長の名波正晴さん(47、静岡)が3年3カ月のブラジル勤務を終えて帰国するのに先立ち、1日付けで着任した遠藤幹宣さん(35、東京)とあいさつのため来社した。
 名波さんは百周年の前年に3カ国目の赴任先としてブラジルに着任した。一番印象に残った取材は、との問いに「苦労もしたが、百周年ですね」と答える。
 トメアスーのアグロフォレストリー(森林農法)、勝ち負け抗争、初の6世誕生などの話題を取材し、異例の連載も書いた。
 昨年のチリの落盤事故では3週間張り付いて救出の現場に立ち会い、ハイチ地震でも現地からその悲惨な現状を伝えた。
 各地を飛び回る中、「最近サンパウロ発の外国行きの飛行機は常に満席」と赴任期間中にブラジルの経済発展を肌で感じたという名波さん。帰国後は東京勤務となる。
 遠藤新支局長は2カ国目の海外勤務。前回はパキスタンのイスラマバード、アフガニスタンのカブール地区で政治の混乱、テロなどの取材に当たった。着任早々、5メートル前でテロが起きるなど、過酷な条件の中で取材したという。
 元々南米に興味があり、移民百周年の時には名波さんの応援に駆けつけ、記事を日本に送った。
 今回の赴任に当たっては、「ブラジルでは経済の話を取材しないといけない」と強調。「いろんな所に顔を出したい。まずW杯まではその盛り上がりを取材する。だからスポーツのことも書きます。何でも屋ですね」と笑顔を浮かべた。

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