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人と句の絆固める虚子忌かな=全伯虚子忌俳句大会=第19回、南麻州の参加者も

ニッケイ新聞 2011年4月27日付け

 〃俳句の街〃リベイロン・ピーレス市で「第19回全伯虚子忌俳句大会」(中野秀雄大会実行委員長、同市役所・同市文化協会俳句会主催、ニッケイ新聞社・サンパウロ新聞社・NHK・FASTNER・DO・BRASIL後援)が21日、同市文協会館で開催された。句会には去年とほぼ同数の82人が参加し、410句が詠まれた。金賞は、代表選者でもある小斉棹子さんが受賞した。

 清澄な秋空の下、サンパウロ近郊や、遠くはプレジデンテ・プルデンテ、南マット・グロッソ州などから集まった参加者らを乗せたバスはリベルダーデを出発し、午前9時頃、リ・ピーレス市役所に到着した。
 「三日月の匂やかにして情あり」と虚子の句が刻まれた句碑に、俳人の星野瞳氏と丸山和子さんが菊を献花した。
 午前10時に大会会場に到着し、同市の参加者と合流すると、一年ぶりに会う友人と近況を語らう声で会場は賑わった。 中野実行委員長の挨拶で大会が始まり、東日本大地震の被災者を悼んで1分間の黙祷が捧げられた。
 今年の兼題は「虚子忌」「南瓜」「夕月夜」「土人の日」「秋耕」。小斉棹子、野村いさお、富重久子、広田ユキ、星野瞳、杉本紘一、樋口玄海児の7名が代表選者となり選句を行った。
 参加者はメモ帳に書き溜めた句から選んだり、即興でひねったりと思い思いに詠んだ。
 選句に移ると「400句の中から3句を選ぶなんて酷ですね。良い句が多くて悩む」「こんな言葉の使い方があったとは…」とそれぞれの力作に唸っていた。
 正午には婦人会の作った巻き寿司弁当とみそ汁、煮物が振舞われ、参加者は舌鼓を打った。「みそ汁は三杯まで」と婦人会が言うほどの人気ぶりで「実は昼ごはんが一番の楽しみ」と語る人もいた。
 昼食後、披講士による選句の発表が始まると、選ばれた句の詠み人は大きな声で名前を答えた。代表選者の選句では、詠み人に大きな拍手が送られた。
 最も得点が多かった小斉棹子さんと、2位の小村広江さん、3位の松崎きそ子さんにはトロフィーが贈られた。また90歳以上の参加者と、一番遠くから参加した南麻州の那須千尋さんには記念の楯が贈られた。
 最後に文協が用意したポインセチアが参加者に渡され、「また来年」と声を掛け合い散会した。     ◎
 代表選者の特選句と詠み人は次の通り。
 「三世の句の伸びやかに虚子忌かな」(矢崎愛)、「秋耕や一人の影となり久し」(小林広江)、「秋耕や大地に響くトラクター」(加藤淑子)、「グワラニーの聖歌で祝ふ土人の日」(松崎きそこ)、「人と句の絆固める虚子忌かな」(林とみよ)、「ここに生きここの南瓜を君と食ぶ」(浅海きせ子)、「ささやかな幸せかみしめ南瓜煮る」(西谷律子)。

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