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「ふるさと、再び」=5公演、大盛況で幕閉じる=宮下和夫氏「来年もまた来たい」=響ファミリー「コロニアは家族」

ニッケイ新聞 2011年5月27日付け

 「公演に来て頂いた皆さまに感謝」—。レジストロ、サンパウロ、マリンガの3都市で5公演を終えたピアニストの宮下和夫氏、響ファミリーの彬斗、一真兄弟らが24日来社、コロニアに向けて感謝の意を表した。
 司会の藤瀬圭子さんによれば、満員となった文協2公演を含む全公演への来場者は、「3千人を超えた」と感激の表情を見せる。
 08、09年に続く本公演で宮下さんは、現地の演奏家との交流を楽しみにしていたという。
 「リハーサルの時間も少なく不安だったが、皆さんが最大限の力を出せるよう務めた。もちろん気持ちよく弾けました」と笑顔を見せる。
 合計18人のコロニア歌手、尺八、筝、ピアニストとの共演も好評、今後も交流を続けていく考えも示した。
 文協公演で初対面を果たした白血病と闘う保科タシオ君のため、京都で開いたチャリティーコンサートで集めた支援金(2万5千円)を舞台上で手渡したことも明かし、来年の再来伯を考慮に入れ、帰国する27日まで関係者と会合を行なった。「来年もまた来たいですね」と笑顔。
 「お客さんから『来年も来るのか』と聞かれ、『来ます!』と言ってしまいました」と笑うのは、声援を受けて舞台を飛んだり跳ねたり会場を大いに沸かせた彬斗、一真兄弟。
 「ブラジルの食事が美味しくて。毎日サラダを山盛り食べてました」と公演の疲れも見せず元気一杯。
 「コロニアのおじいちゃん、おばあちゃんにもっといい舞台を見せようと日本に行った」だけに「家族に見てもらったようなもの」と満足げな表情を見せる彬斗さん。
 「08年の公演より良かったよ、って言われた」と一真さんも嬉しそう。
 初めての国外公演となった舞扇鞠菊さんは、「拍手の熱さも握手の固さも日本と同じ」とし、被災地で活動した経験から、「芸の力が一番勇気とパワーをくれる。この道に進んで本当に良かったと思える公演だった」と話していた。
 藤瀬さんは、「ご協力頂いたみなさんに感謝、また来年も企画を考えています。楽しみにしておいてください!」とメッセージを寄せた。

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