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第9回沖縄祭り=カチャーシー乱舞で大団円=晴天に誘われ、3万人がうちなー文化楽しむ=琉球舞踊に太鼓、食も

ニッケイ新聞 2011年8月10日付け

 ブラジル沖縄県人会ビラ・カロン支部(翁長清支部長)主催、サンパウロ市観光局共催の『第9回沖縄祭り』が6、7日、ブラジル沖縄県人会ビラ・カロン支部前市営サッカー場で開催された。3万人を超える来場者が訪れ、沖縄の郷土食、日本食を販売するバンカの前は鈴なりとなった。メインステージには20団体以上の団体約千人が出演、琉球太鼓、舞踊、盆踊りと多彩な芸能で盛り上りを見せた。

 雲一つない晴れ空となり、開場の午前11時から強い日差しとなった両日。メインステージを二重に囲むように並んだバンカでは、沖縄そば、山羊汁など郷土食のほか天ぷら、ヤキソバ、牛丼が販売され、多くの家族連れが列を作っていた。
 半袖の人が目立つ暑さでアイスクリーム天ぷらやカキ氷が売れる中、同支部婦人部の沖縄そばにも列ができ、汗をかきながら麺をすする姿が見られた。
 メインステージでは玉城流小太郎会、玉扇会各琉舞道場の門下生による伝統舞踊や琉球民謡保存会ブラジル支部の三線など沖縄芸能を披露。
 そのほか、青年部によるヒップホップや同支部の社交ダンス、空手実演など年齢を問わず楽しめるプログラムとなった。婦人部の盆踊りでは来場者も参加し、大きな輪を作った。
 「訪れたのは今年で2回目」と話すイシル・ジーニャさん(49)、ルイスさん(47)夫妻は、サーターアンダギーを手に琉球舞踊を観賞。「踊りはもちろん、衣装もとてもきれいですね」と笑顔で話した。
 夕暮れになり提灯に灯りがともり始めると更に来場者は増し、食のバンカの前は身動きが取れないほど賑わった。
 毎年山羊汁が楽しみに来場する玉城武正(62、沖縄)さんは、「香りにクセがあるが味は最高」と満足気。
 舞台のトリを飾ったのは琉球国祭り太鼓とレキオス芸能同好会エイサー太鼓の混合グループ。
 演奏者は100人を越え、会場全体に太鼓の音を響かせた。興に乗ってくるとカチャーシーが始まり会場は一体となった。
 翁長支部長は、「今回ブラジリア、カンポグランデなどからも支部のみなさんが手伝いに訪れてくれた。活動を停止していた青年部も3年前から復活し、ボランティアとして祭りを盛り上げている」と嬉しそうな表情を見せた。
 プログラムが終わり、帰路に就く人達の頭上に花火が打ち上げられると来場者は足を止め、時を忘れて空を眺めていた。

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