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サントス=核兵器のない世界願い=追悼式典をしめやかに=長崎原爆投下日にあわせ=児童ら60人が平和学ぶ

ニッケイ新聞 2011年8月11日付け

 長崎市と姉妹都市提携を結ぶサントス市の日本人会(土井セルジオ会長)による『第2回平和祈念式典』が9日、同市のロベルト・マーリオ・サンチーニ公園の日本移民上陸記念碑前で執り行われた。サントス市は長崎原爆投下日の8月9日を『核兵器廃絶運動の日』と定めている。日本人会会員を始め、市の関係者や市立学校の児童生徒など約100人が参加。参加者らは記念碑を囲んで手に手を取り、核兵器のない平和な世界を願い、原爆と東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げた。

 来賓には同市教育局のスエリ・マイア局長、ブラジル日本文化福祉協会の重田エウゾ副会長、ブラジル長崎県人会の栗崎邦彦副会長ら各氏が訪れた。
 昨年同様、市内公立校1校の生徒らに対し、式典に向けて原爆の歴史などを教える平和教育が行なわれる。今年はイルマン・ジョゼ・ジェネジオ校から約60人の児童が訪れた。
 土井会長は、「まだ世界に核兵器廃絶の見通しはない。原子力の危険性を認識すべき」と挨拶をした。
 栗崎副会長は、「日本では今でも多くの人が被爆の影響に苦しんでいる」と述べ、重田副会長も、「我々は核のもたらす結果を更に熟考すべき」と訴えた。
 歌詞をより深く理解するため平和学習に取り組んできたキリスト教系社会団体のコーラス部が平和を象徴する青い衣装を身に付け、「SOS Terra」など3曲を披露した。
 マイア教育局長は、「子どもに平和を考える機会を与えてくれた日本人会に感謝する」と述べ、同校のクラウジア・ロドリゲス教諭も、「原発や平和に対する子どもの意識が高まった」と喜んだ。
 同公園内のサーフィン博物館に展示された、児童による日伯友好、平和を願った作品20枚は今後、長崎市に贈られる。
 コーラスのメンバー、ルイス・グスタボ君(11)は、「なぜ戦争なんかがあるのか不思議だった。アブラッソしてお互い理解し合う方がいい」と話した。
 山中直代さん(65、二世)は、「原発の廃絶は難しい。次世代を担う子どもを啓発する必要がある」と熱意を込めて語った。

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