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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年8月23日付け

 ブラジル市場での薄型テレビ競争で日本勢が韓国の電気メーカーに完敗したと先頃—「樹海」に書いた。あの日立もテレビの国内生産から撤退したし、他の有名企業も敗退するとかの報道もあり、家電王国・日本はまったくもって元気がない。そして、近頃は韓国の「現代」と傘下の「起亜」の自動車が我が物顔に威風堂々とサンパウロを走り回る▼この韓国車ブームは、アメリカでも凄い。米消費者団体の新聞は、小型セダンでは「現代」の「エセントラ」が一番人気だし、本田の「シビック」は「薦められない」と手厳しい。これまでの韓国は「安かろう悪かろう」の代名詞だったが、最近はデザインも垢抜けしてすっきりし、高速道路や町々を颯爽と走り抜ける。燃費もよく品質的にも日本製に劣らないと米国での評価はとても高い▼「現代」「起亜」の販売台数は世界5位。193カ国にしている大企業なのである。トヨタの「カムリ」は販売が好調だけれども、「現代」の車の追いかけが厳しく、豊田社長がデザイン見直しのため子会社に派遣している専門家を呼び戻したの記事もあったし、もう「先輩だ」の意識を捨てなくては立ち行かなくなる▼ブラジルを見ても、中国のJACが進出し今年は一万台を販売予定だし、ジャカレイ市に工場を建設し生産に踏み切るのも見逃せない。インドの格安車やメキシコなど中南米もだし、世界では確か20カ国近くで造られている。こうなると、自動車は、もう先進国の占有物ではなく、中進国でも安くて丈夫なものが造れるの認識を持たないと、工業王国も潰えるの危機意識をさらに強める必要がある。(遯)

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