ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 野党と関係深めるジルマ=サンパウロ州に優先的な投資約束=1カ月間に2度目の訪問=環状線道路に1億7千万レ

野党と関係深めるジルマ=サンパウロ州に優先的な投資約束=1カ月間に2度目の訪問=環状線道路に1億7千万レ

ニッケイ新聞 2011年9月15日付け

 サンパウロ市内で開かれたイベントに参加したジウマ大統領は13日、同市北部のロドアネル(近郊環状線道路)建設構想に関する合意書に署名したことによって、PSDB(民主社会党)のジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事との関係を強化することを狙っていると14日付エスタード紙が報じている。

 ここ1カ月間で2度目のバンデイランテス宮殿(サンパウロ州政庁)訪問をしたジウマ大統領は、アルキミン知事との関係を高める意向を明らかにしたことによって、野党の中心たるトゥカーノ党(PSDB)と、与党のペチスタ党(PT)間に論争を呼んでいる。
 ペチスタ党とトゥカーノ党がしのぎを削る主戦場となっているサンパウロ州において、おりしも2012年の市長選の有力候補を探している最中の今、ジウマ大統領とアルキミン知事がお互いに賛辞を交し論議を避けたことの政治的意味は大きいと見られる。
 2人は午前中、チエテ川とパラナ川を結ぶ運河への投資を発表するためにアラサツーバ市を訪問、サンパウロ市で午後から開かれたイベントに参加するために532キロを大統領専用機で飛んでいた。飛行中は、2人ともリラックスしておりアメニティ(都市計画がめざす居住環境の快適性)について話し合った。
 午後からバンデイランテス宮殿でロドアネルの北部建設に関する契約を締結する式典に出席したジウマ大統領は、アルキミン知事とジルベルト・カサビサンパウロ市長とのパートナーシップを賞賛した。また、PSD(民主社会党)の新党結成を進めるカサビ市長に対しては、「大統領府では与党連合に入るように声がかかっている」と話した。アルキミン知事に対しては、「この8カ月間優れたパートナーとなっている」と絶賛した。
 2人ともロドアネルの北部構想に関する契約を締結した式典に出席しており、建設費用の4分の1となる1億7千万レアルの投資を約束した。
 式典には、元サンパウロ州知事のジョゼ・セーラ氏の姿も見られ、式典後にはジウマ大統領、アルキミン知事、カサビ市長と共にコーヒーを飲んでいる。