新年特集号
ニッケイ新聞 2012年1月1日付け
新年明けましておめでとうございます。
昨年、我が国は3月11日に発生した東日本大震災により戦後最大の困難に直面しましたが、護り合い支え合いながら勇気を持って必死になって進んできました。大災害との闘いは今なお続いていますが、一日も早い復旧・復興がなされ被災地の皆様が一刻も早く安穏な生活にもどれるよう切に願う次第です。
東日本大震災に際し、我が国は広くブラジル国民から、また日系社会の皆様から、温かな連帯の表明と力強い大きなご支援を連日のように頂きました。改めて皆様の真心に対し深く深く感謝申し上げます。本当にありがとうございます。真心のご支援は、今なお続いています。
私は、このブラジルの大地で、遠く明治に始まった日本人移民による壮大な開拓の歴史により築かれてきた日伯の精神な絆の深さに改めて感慨を深くすると共に、尊敬の念を禁じ得ません。
このブラジルの大地、サンパウロに着任して、2012年1月で満3年となりますが、この間、皆様のお陰で100を越える町や日系移住地を訪問することができました。どこでも温かく迎え入れて頂き、各地で日系社会、ブラジル社会の皆様の心の優しさを肌で感じ、宝のような人生や歴史、思い出などを直接お聞きし、感動と感謝の日々の連続でした。深く感謝申し上げます。
ブラジルは今後10年、様々な分野で世界の注目を浴びます。本年2012年は、6月に国連主催の大きな国際的な環境の会議「リオ+20」が開催され、14年にはサッカーのワールドカップ、16年はリオでのオリンピック、18年は日本人ブラジル移住110周年、20年はサンパウロでの万博開催の可能性、そして22年にはブラジル独立200周年を迎えます。まさに、この10年間は、ブラジルにとり、また日伯関係にとっても「黄金の10年」とも言うべき隆盛の時代を迎えることになるものと強く感じています。
最後に、日系社会の皆様、在留邦人の皆様にとり、本年が昇竜の如き大きな躍進の年、また輝く希望の年になることを切に願うと共に、皆様お一人おひとりの益々のご健勝とご多幸を深くお祈り申し上げ、私の新年の挨拶とさせていただきます。