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1・8米!ブラジル一の大太鼓=北海道から海を越えて=石岡氏が太鼓協会へ寄贈=飯島氏が輸送費を負担

ニッケイ新聞 2012年3月7日付け

 北海道枝幸に拠点を置くYOSAKOIソーラン組『夢想漣えさし』の石岡武美団長(61、北海道)が贈った大太鼓が昨年末にブラジルに到着、晴れの舞台を待っている。石岡氏から譲り受けたブラジルYOSAKOIソーラン協会の飯島秀昭顧問(61、埼玉)が郵送料を負担し、ブラジル太鼓協会へ届けた。同協会の島田オルランド会長は両氏への謝辞を述べ「機会を作って愛好者の前で披露したい」と喜んでいる。

 日本でも最大級の大きさで直径1・8メートル、台も含めると重量400キロを超え、青年8人でやっと持ち上げられるほど。もちろんブラジル一の大太鼓だ。
 「大会毎に毎年衣装も、曲も全て変える。かつて必要だった大太鼓も使わなくなり、欲しい人を探していた」と石岡さんは話す。
 飯島さんと出会ったのは、『夢想漣えさし』がグランプリを獲得した『第19回YOSAKOIソーラン大会』(北海道札幌市、10年6月)の場。
「年齢も同じ。目を見た時に、こいつとは気が合うなと思った」と石岡さん。貰ったブラジル大会のDVDで太鼓グループが熱心に叩くのを見て「必要としている人に渡してくれないか」と提案。飯島さんも二つ返事で快諾した。
 「以前から交流があった太鼓協会がすぐに浮かんだ。石岡さんの男気に応えないと」とブラジルへの輸送を決めた。
 北海道から貨物コンテナに乗せ、横浜を経て船で輸送。昨年12月24日にサンパウロへ無事到着。輸送費100万円は飯島さんが負担した。
 今年7月にサンパウロで開催される『第10回ブラジルYOSAKOIソーラン大会』の事前調査で2月末に来伯した石岡氏は「また7月にブラジルに来る。大会で演奏しているところを見たいね」と笑顔を見せた。

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