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大部前総領事が辞職?!=「政界進出」「引責」の噂も=本人から直接に確認=「退職や辞職ではない」

ニッケイ新聞 2012年9月28日付け

 「次の選挙に立候補か」「JBAC査証センター問題の引責か」——3年半の任期中に106カ所もの日系集団地を訪問するという最多記録を作り、6月末に文協で行われた送別会ではプ・プルデンテやプロミッソンをはじめ遠方からも300人が駆けつけるなど、コロニアから愛された〃永遠の在聖総領事〃大部一秋さん(58)だが、帰国直後に外務省を辞していたことに関して、前述のような様々な噂が飛び交っていた。このたび、本人とメールで連絡が取れ、その後の経緯を直接確認してみた。

 大部総領事(当時)は6月26日夜の文協での送別会で、原稿すら持たずに別れの挨拶に立ち、「祖国日本を思いながら亡くなっていかれた方の魂を感じ、それに魅せられて106カ所を164回訪問した。サンパウロとの出会いは運命。去っても心はここに残る」と涙ぐみながら語ったことは、今も語り草となっている。
 同28日に離任、帰朝した後、「7月半ばに外務省を辞職し、中小企業基盤整備機構とかいうところに行った」との情報が編集部に寄せられた。外務省は定年が63歳であり、まだまだ活躍できる年齢だ。これに対し、「あんなにコロニアから愛された優秀な外交官がどうして?」「創価大学卒だけに政争の巻き添えをくったのか」「聞いたことない組織…。てっきりどこか大使になると思っていた」と心配する声が聞かれた。
 そこで、本紙が同機構に問い合わせたところ、本人から直接返答があった。《7月20日には、新しいポスト、独立行政法人「中小企業基盤整備機構」(経産省所管)国際化支援センターの業務統括役に就任しました。約7割の日本の労働者、従業員が、419万社もある、この中小企業で働いています。今、日本では、この中小企業が海外展開を図ろうとしています。この動きをいろいろな手段で支援するという、面白い、やりがいのある仕事に従事しています》とのこと。
 いわく、定年退職でも辞職でもなく、人事交流の一環として事実上の出向という形だという。再び外務省に戻り、外交官として定年まで仕事に励むつもりだという。「現在、両親が高齢であり、個人的な家庭の事情により、しばらくの間、東京勤務を希望したことにより、現在のような状況にあ」るとのことだ。
 大部さんは「今度着任した福嶌新総領事は、私が外務省で最も信頼する友人であり、人柄もよく、能力もあり、素晴らしい人材です。宜しくご指導、ご支援を頂けるようお願いいたします」とメールを締めくくった。
 コロニアにとっては〃永遠の総領事〃の印象が強いだけに、「辞職」という言葉が一人歩きしてしまい、冒頭の噂が広まったようだ。

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