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葉隠館、30周年を迎え=記念式典で約2百人が祝う=岸川一家の剣歴、42年

ニッケイ新聞 2012年10月5日付け

 先月16日、佐賀県人会館内にある剣道道場「葉隠館」創立30周年ならびに、指導者・岸川吉朗一家の剣歴42周年を記念し、同館で式典が盛大に開催された。野村アウレリオサンパウロ市議、ブラジル剣道連盟の顧問で佐賀県人会長の吉村幸之氏や生徒や家族約200人が出席し、節目の年を祝った。

 同館は1982年、県人会館の落成式に訪れた当時の県知事の要請に応えて設立されたもの。同県が〃葉隠の里〃であることにちなんで命名され、当時剣道歴12年で、同連盟やパウリスタ剣道連盟の役員を歴任していた岸川吉朗さんが指導者に招かれた。
 以来、初期の15年間は息子のジョージさんやロベルトさん、妻の道子さんとは30年間共に指導にあたってきた。武道の真髄を伝承することを目的に、「葉隠」「五輪の書」「武士道」など武士書の講習会も開く。
 式典では野村サンパウロ市議ら来賓の挨拶に続いて、生徒40人による剣道・居合道のデモンストレーション、紅白大会が開催された。また、スザノのヤマブキ太鼓も祝福に駆けつけた。
 岸川吉朗さんは本紙の取材に対し「先輩、友人、伯剣連のご協力のお蔭。これからも益々精進勉励の覚悟です」と今後への更なる意気込みを語った。
 吉朗さん(7段教士)は、様々な世界大会で選手団の団長や審判員を務めるほか、同連盟で昇段・審査員の指導者講習会を実施している。妻の道子さん(6段教士)は当地女子剣道の草分け的存在で、ジョージさんはブラジル初の7段取得剣士。ロベルトさん(7段教士)と共に世界大会で優秀な成績を上げた。

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