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ホンダがサンパウロ州に第2工場建設=スマレの能力は限界に=予定地はイチラピーナ市=投資規模は10億レか

ニッケイ新聞 2013年8月7日

 自動車メーカーのホンダが7日にサンパウロ州内陸部に第2工場を建設する事を正式発表すると6日付エスタード紙が報じた。同紙が関係筋から入手した情報によると、新工場建設への投資は10億レアルに達する予定だ。

 ホンダ(本田技研工業株式会社)はサンパウロ州スマレに年間生産能力14万台の工場を有し、フィットやシティ、シビックを製造しているが、スマレ工場は既にフル生産状態に近づいており、国内で2番目の工場建設のための好適地を探していた。
 新工場建設計画がある事は、昨年10月にブラジルを訪れた伊東孝紳社長がエスタード紙に明らかにしていたといい、今回の建設地や投資規模の報道も、関係筋から情報を得た同紙が正式発表に先んじて行ったものだ。
 工場建設地として白羽の矢が立ったのは、サンパウロ市から約200キロ、人口1万5500人のイチラピーナ市だ。エスタード紙によれば、新工場建設には10億レアルが投じられる予定だという。生産開始は2015年で、最初に生産されるのは小型車(コンパクトカー)と見られている。
 ホンダが国内生産を始めたのは1997年で、最初に生産されたのはシビックのセダンだった。現地生産を開始する前のシェアは1%未満だったが、車種の増加などもあり、2008年のシェアは4%台に拡大した。
 ここ数年は競合会社の生産も拡大し、シェアが縮小していたというが、今年上半期(1—6月)に関してみれば、全国の乗用車や商用軽車両の販売台数は203万台で昨年同期比2・42%の伸びであったのに対し、同社の販売台数は7万7300台で、昨年同期比8・6%伸びている。
 ブラジルでは、中間所得層の増加で低価格の小型車の需要が拡大しており、主要メーカーは皆、小型車の生産・開発に力を入れ、工場建設にも乗り出している。
 ホンダが現在力を入れているのは小型車フィットの増産で、2012年9月には、2016年度の新興国での販売台数を11年の3倍となる300万台以上に増やしたいと発表している。
 小型車は利幅が薄いため、収益を上げるためにはコストダウンも課題だが、同社では、世界6地域で現地の需要にあったフィットの生産を行う意向で、その生産拠点の一つに選ばれたのが、イチラピーナだ。同社では今後、フィットでもセダンや多目的スポーツ車(SUV)といった派生車種を開発・生産する意向で、スマレ工場では、新工場完成前に、フォードのエコ・スポーツに対抗するSUVの生産を開始する計画があるという。
 市場に近く、道路の整備もわりと進んでいるサンパウロ州は自動車業界の競争が激しく、現在の11社に加え、3社が新たに進出の予定だ。トヨタのソロカバ工場や現代のピラシカバ工場は昨年、小型車の生産を開始しており、メルセデス・ベンツも生産能力拡大中だ。業界では、13〜17年に300億ドルの投資を行う事で年間生産能力は450万台から570万台に拡大すると推測している。

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