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上海の企業家 片岡寛さん来伯=10年間で8社を創業

ニッケイ新聞 2013年10月8日

 上海でフリーペーパーなどを発行している「上海天益成広告有限公司」の片岡寛・執行総経理(40、愛媛)が先月末訪伯し、当地のメディア紙状況などを視察した。
 中国在住の日本人はおよそ20万人。うち10万人が上海に住んでいるといわれる。10年前に創刊した週刊日本語フリーペーパー「上海ジャピオン」は、毎週2万部を発行。上海内の日本語フリーペーパーの中では、最大の広告シェアを誇る。
 日本ではインターネットの開発を請け負うドリームアーカイブ社や、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの先駆けとなったソシオウェア社を経営していたが売却。海外進出を目指して世界一周の旅に出発し、大きな衝撃を受けたとした。
 「ビジネスモデルを立てて資本を集め、スタートアップさせるのが得意」という片岡さんは、移住後の10年間で、模倣品の摘発や訴訟代行を行なうセールス・イン・チャイナ社やIT関係企業など、8社を創業した。総従業員数は約400人。多くの中国人を起用し、現地に根ざしたビジネスを行なう。
 「中国で事業をやるのは生きるか死ぬか。のんびりしていると、強いところがどんどん強くなるだけ。日本企業が350社あるブラジルは、青島や天津くらいの規模がある。成長率が見えればいい市場では」などと話した。

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