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ニッケイ新聞 2014年2月8日

 「西洋の科学」への過剰な信仰に怒れる安田喜憲教授。東日本大震災の時、地球物理学は地震を予知できなかったばかりか、地震予知連絡会会長が「今の地震予知のレベルでは、今日なのか30年後なのか、300年後なのかもわからない」と公言したことに対し、「国民の税金を使って研究しておいて、そんなことを平然と言える神経が問題だ」と怒り心頭だ。地震予知の世界にも、新風が吹き込まれる日も近いか。

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 「地球規模の大変動は1万年前に起こった」という定説を覆した安田教授。ブラジル日本会議を通して、先月刊行した『一万年前気候大変動による食糧革命、そして文明誕生へ』(280頁、イースト・プレス出版社)は当地に船便で配送するという。一般向けで読みやすい内容とのこと。購入希望者は氏名、住所、電話番号を同会議(電話=11・3271・6304、メール=nipponkaigibrasil@uol.com.br)まで連絡を。

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 産経新聞ウェブ版の報道によれば、一時は2万近い数字にまで上っていた静岡県浜松市のブラジル人口が、2008年に起きたリーマンショックによる不景気の影響により、2012年末時点で1万人を切るまでに減少した。記事の中で専門家は、「トヨタ自動車の愛知県三河地方や富士重工業の群馬県、マツダの広島県に流れている」と分析。富士重工やマツダは国内生産比率が高く、円安による輸出採算性の改善を受けて輸出を増やしており「両県などでは期間工の奪い合いになっている」とか。ブラジル人の減少が、工業の街として栄えた浜松の凋落をそのまま表しているようで、地元出身の記者としては寂しい限り。

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