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■ひとマチ点描■南米で第二の人生もいいよ

 先週、サンパウロ市で開催されたスーパーマーケット見本市の日本ブースで、「日本酒が伸びる礎を作りたい」と西山酒造の商品を売り込む二人がいた。村岡貿易合同会社(兵庫県明石市)の村岡孝樹さん(49、北海道)と清水一宏さん(60、北海道)=写真左から清水さん、村岡さん=だ。
 神戸の音響会社「TOA」の元同僚同士だ。「日本の伝統を紹介したい」と村岡さんが昨年同社を設立し、昨年パラグアイに単身移住した清水さんが現地コーディネーターを引き受けた。
 清水さんは技術者として20年間中南米を行き来していたが2年前に退社。「パラグアイの日系人は日本人に近いので、文化を伝えやすい。所得税はないし税金は安いし、人件費も安い」と同国を第二の人生の拠点に選び、たまにブラジルへ出張に来る生活だ。
 清水さんは「叩きあいでどんどん値下げする日本と違って、中南米市場は未開拓のブルーオーシャン(青い海=競合相手がいない領域)がある」と見ており、「日本でリストラされた人、こちらに技術を教えに来ませんか?」と薦めた。そんな第二の人生も悪くないかも。(阿)

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