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 サンパウロ市地下鉄の労働組合は26日、現在組合が求めている給与調整に州が最低限10%の上昇で応えない場合は6月3日からストも辞さないという声明を出した。組合側は27日に総会を開きストを敢行するか否かを決めるが、午後3時現在はまだ結果は出ていない。組合の要望に対し、州は5・2%の調整額で応じている。21~23日のバスのストでサンパウロ市内の約半数ほどのターミナルの機能が止まったときも大混乱になったのに、これが地下鉄全線でストとなればかなりのパニックが想像される。しかもW杯開催の9日前。「開催直前に何を」と国際世論のあきれ顔も心配だが、労組にとってはごね時だ。
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 サンパウロ市内の信号機の修理を請け負っているコンスラデル社が現在、検察局から捜査を受けている。容疑は二つで、一つは共同経営者が絡んでいるとされるマネー・ロンダリングで、3800万レアルの資金が不審な動きを見せたという。また、もう一つは市の照明課の職員に贈賄を行なった容疑だ。同社は2013年の初頭に市と契約を結んだが、今年の1~4月にかけてのサンパウロ市の信号の故障数は昨年の同時期と比較して12%上昇しているという。
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 W杯の開催期間中、産業界は生産や売り上げの減少を恐れて休みを嫌うが、連邦議会はそうではないようだ。期間中、ブラジルの試合日とブラジリアでの試合開催日は休みで、本会議が開催されるのは開催期間32日中わずか6日。しかも上院では現時点で予定がなく、下院でも予選の試合が多い6月はわずか2日。期間中、議員の給与は通常通り払われる。

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