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東西南北

ニッケイ新聞 2008年2月1日付け

 海岸への旅行者を見越し、交通事故対策を講じたセーラ知事は、今回は海岸地区での水不足はないと保証。年末年始は海岸地区で深刻な水不足が起きたが、今回は水道局長も同席した場での発言で、旅行シーズンではない時より九〇〇万リットル増しの供給量は確保できると。天気も応援してほしいところだが。
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 水といえば、海岸地区の水は細菌類が基準値より高いとの報もある。飲み水には注意を。大雨で色々な被害も出ている地域があるかと思うと、東北伯のサンフランシスコ河では水量不足で、ダムに落とす水の量を減らしているという。エネルギー危機解消もお天気次第というのが泣き所。
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 いよいよカーニバルの幕開けとなるが、三十日から今日にかけてサンパウロ市を横切った貨物車は、カーニバルの山車も顔負けの大きさ。長さ一〇六メートルのトラックに載せられた重さ三〇〇トンという荷物は反応炉。これだけ重いと、速度も落ち、時速五キロ。三十日はマルジナル・ピニェイロスを四〇分余り麻痺させた上、花壇に乗り上げては交通局の人を一時間もてこずらせといった具合。ソロカバを出た後、マウアへと運ばれた大きなお荷物はどんな活躍をしてくれるのやら。
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 カーニバルといえば、山車を見て感嘆することも多い。今年、サンパウロ市の山車の中で問題をかもし出しているのがガヴィオインスの五台目のキリスト受難の山車。カトリック教会が宗教をカーニバルに持ち込むことに難色を示している。またリオ市では、人体や靴を山と積み、ナチのユダヤ人虐殺を表すヴィラドウロの山車に対し、リオ市イスラエル人連盟が苦言。ナチズムへの抗議行動とはいえ、心の痛む人も多い。

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