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この概観も、アフリカ風
この概観も、アフリカ風

W杯特集「戦うにはまず敵を知れ!」 アフリカ料理『Biyou―Z』

 日本代表の初戦(14日)の相手は通称〃エレファンツ(象)〃こと、コートジボアール(ポ語コスタ・デ・マルフィン=象牙海岸)。ここで一勝をあげれば、後が楽になる。是が非でも〃食って〃やりたい相手だ。彼らの武器は身体能力の高さだとか。察するに主食は肉、きっと味付けも野生的に違いない。
 移民大国ブラジルにはどんな国のレストランもあるはずだと「コートジボアール料理店」でネット検索をかけてみるが、見つからない。「仕方ない。総領事館にでも聞いてみるか」と思っていた矢先、ようやく「アフリカ料理店」を発見!
 同店に電話で問い合わせると「来週からコートジボアール料理もメニューに入るよ」とのこと。わざわざ一週間待ってから、いざ出陣だ~!
 サンパウロ市メトロのレプブリカ駅から10分ほど歩くと、開けっ放しの小さな店「Biyou―Z」が見えてきた。ほぼバールだ。真っ黒の壁に白文字の落書き、店内はピンクに緑というとんでもないカラーコーディネート。メニューを持ってきた陽気そうな黒人男性は、カメルーン出身(以下、カメ男)とか。
 さっそく「どれがコートジボアールの料理?」と聞くと、カメ男は台所に戻ってなにやら密談に入った。隊員一同、視線を合わせ、迎え討ちに備える。もしや日本の偵察だとバレたか…。カメ男は何事もなかったかのような満面の笑顔で「まだ準備が出来てないよ~」と言い放った。
 来た~先制攻撃だ!――テーブルの下で手裏剣をギュッと握りしめる。嫌な予感は見事に的中だ。日本代表よ、気を抜いたらマズいぞ。「そこからか」という意外な出発点を持つ攻撃パターンを持っている。
 「いい加減なヤツ!」と殺気立つ隊員に、陽気なカメ男は「でもねシェフは皆一世。アンゴラ、ナイジェリア、セネガル、ガーナ、色んな国の料理があるよ~」と謝りもせず、宣伝を繰り返す。確かにメニューも全て写真付きで見やすいことだし、だいたい偵察に来たことを気付かれたらマズい。ここはぐっとこらえる。

 最初にやってきたマデスはご飯、豆、肉の盛り合わせ。「ブラジル料理みたいだけど、味は全然違う」「優しい味でうまい」と隊員に好評だ。魚と野菜をペペという香辛料で煮込んだスープも、デンデ油がねっとり浮いているのに不思議としつこくない。

 薬効高いビターリーフを煮込んだピーナッツソースが独特なカメルーン料理「ンドレ」は、「ちょっと苦みがあるが癖になる~」と皿まで舐める隊員が現れた。スパイスは現地から取り寄せているという。ソースの洗練された味は宗主国フランス仕込みか。
 未経験の味だが、予想外のうまさに全員が「イケる!」とうなった。むっ、敵の術中にはまりそうだ!――一同に危機感が走る。 
 気を取り直し、敵の弱点を探す。「それにしてもバナナ多いな」「つけ合せにも具にも、全てにバナナが!」。揚げたり、煮たり、多様な調理をしているが要はバナナ。ハンパじゃない量にバナナ腹だ。アフリカ人の高い身体能力の源は、肉でも魚でもなく、もしやこのバナナ? 日本代表よ、バナナで体力強化せよ!
 全料理13~18レで財布に優しく舌も満足。笑顔で店を去る隊員たちに「俺は試合の時に日本代表を応援するぜ! だからまた来てね♡」とお調子者のカメ男が叫んだ。きっとコートジボアール料理は、今でも始まっていないに違いない。

 ◆Biyou-Z

【営業時間】月~日の正午~午前0時
【住所】Al. Barão de Limeira, 19 A
【電話】(11) 3221-6806
【サイト】biyouzresto.com.br

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「忍者ぐるめ隊」欄は、本紙記者が市内レストラン等をこっそりと〃お忍び〃で訪れ、日本人の視点から味・接客対応・トイレの清潔度をチェックして、ばっさりコメントするコーナーです。評価欄は、手裏剣1つは「普通」、2つは「旨い」、3つは「最高」で、〃要注意〃には爆弾マークが付きます。(《註》なお、この欄はほぼ冗談です。お店の方、本気にしないで)

 

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