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PB疑惑というノヴェーラ(TVドラマ)の本当の悪役は誰?

 「メンサロンは序章。いま国民は終章(ペトロブラス疑惑=PB疑惑)を見ている」。10月14日付フォーリャ紙は、メンサロン告発者ロベルト・ジェフェルソンPTB元党首(以下RJ)の衝撃的な独占インタビューを掲載した▼刑務所の終日禁固を終え、昼間だけ弁護士事務所で働き始めた初日に取材を受けた。ルーラ政権の連邦議会汚職工作事件「メンサロン疑惑」を内部暴露した人物として、PTには憎んでも憎み切れない人物だ▼RJは両疑惑の共通目的として「政権の資金基盤を作り、PTが権力に居座ることを永続化させること」と指摘、「PTは政治階級を穢した」と他人事のように指弾した▼「PBは世界最大規模の企業、それを(権力で)襲うのは最悪。州知事や上院議員、連邦議会のエリートをどんどん捕まえたらいい。来年たくさんの議席剥奪を見ることになる」と予言した。RJは「ジウマは真面目、名誉ある人物」と敬意を評しつつも「ルーラにつながる可能性のある〃PT汚職遺産〃について彼女は一切言及できない。沈黙する約束がある」とも▼PT第二帳簿から彼が受け取った裏金400万レアルの使い道を記者に問われ、「なぜ俺が党内で今も影響力を維持できているか分かるか。PTが回した資金で04年選挙を戦った市長候補たちよ、安心しろ。俺は絶対に公表しない」と悪びれずに答えた▼PB疑惑で核心となる減刑付き証言をするパウロ・ロベルト元供給部長も「自分の上に沢山いる」と証言する。この〃国家的ノヴェーラ〃の最終章で、本当の悪役「上」が登場するのは、カーニバル後になりそうだ。(深)

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