在クリチーバ総領事館は今年も百歳表彰を実施し、パラナ州の久保田文夫さん、小林ときさん、前田貞子さん、川上定子さん、古賀辰見さんの5人が表彰された。
11月27日に総領事公邸で行われた表彰式には、久保田さんと前田さんが家族に伴われて元気な姿で出席。小林さんの表彰には代理として次女眞佐美さんが出席した。また、同日はクリチーバ文協の壮寿会を招待した慰労親睦会も開かれ、約40人が集まった。
池田敏雄総領事は「異国の地で幾多の困難を乗り越え、日伯両国の礎となってきた皆様の移住の努力を称え、敬意を示したい」と賞賛し、「これからも元気にお過ごしいただきたい」と伝えた。
久保田さん(静岡)はすでに104歳。「満州進出で日本に物資が少なく困っていた時代だった」と移住の背景を振り返った。1934年にアリゾナ丸で渡伯し、大工や家具職人として働いてきた。家族によれば今でも毎日ワインやお酒を楽しんでいるそうだ。
前田さん(鳥取)は、1924年にかわち丸で渡伯。裁縫をして働いたほか、ブラジルでも長年日本舞踊を嗜んできた。現在は、8人の曾孫に囲まれて幸せに暮らしている。表彰を受け、「嬉しい」と伝え涙を浮かべた。
クリチーバ文協の石井ジョルジ評議員長が「これからもっともっとお元気に長生きして下さい」と乾杯の音頭を取った。親睦会の最後には壮寿会の西井良雄会長が「希望を持って百歳目指して頑張りたい」とあいさつした。
マリンガ市在住の川上さんとウライ市在住の古賀さんについては、11月29日、マリンガ文化体育協会(ACEMA)で表彰式が行われた。