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工作教室で実際に制作する参加者
工作教室で実際に制作する参加者

意識高める充実の三日間=聖南西の教師合同研修

 聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)による教師合同研修会が、1月26~28日の3日間、コロニア・ピニャール青年図書館宿舎で行われた。同地区の教師含め、サンパウロ州内外から計31人が参加した。
 初日午前は、「文協から見た日本語教育~過去から現在、そして未来へ~」と題して、ピラール・ド・スール文協の南満会長ら3氏が登壇し講義した。「各学校の原点が手にとるようにわかった」「背景にある歴史や思いを知ることは重要」という声が聞かれた。
 午後は参加者全員が各自5分程度で、副教材や幼児教育、工作やゲームなど様々な学校活動のアイデアを紹介。その後同地のJICA青年ボランティア・岡田宏太教諭が実際の活動を紹介しながら、普段気に留めていることや気付いたことを発表した。
 二日目はブラジル日本人移住史を学び、講義「教師の成長」で指導者としての高い意識を持つ必要性を確認。午後は、昨年日本でJICA教師育成コースを受けた丸屋えり教諭が工作教室で学んだ作品を紹介し、参加者も実際に制作した。
 分科懇談会では「複式授業の会話指導」「学習者のモチベーションの高め方」など4つのグループに分かれて問題点や対処法を整理した。参加者らは「学校は違えど、誰もが同じような悩みを抱えていると知った」と、教師同士で話し合い共有しあうことの重要性を感じていた。
 最終日は、JICA教師指導者育成コースで研修した広瀬みどり、原たずこ両教諭(ともコロニア・ピニャール)がユーモアを交えわかりやすく、「楽しい教室活動」「作文指導」の講義を行なった。
 ピラール・ド・スールの溝渕有加教諭(26)は3日間を振り返り、「自分の授業を振り返る機会になった。教師として経験を重ね、ますます成長したい」と語った。
 4回目の参加となるアチバイアの石田瑞穂教諭は、「毎年この研修会はすごく楽しい。今回学んだことや様々な自分の気付きを、今後の授業や学校運営に活かしたい」と笑顔を見せた。

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