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筆頭候補地のパウリスタ大通り(Foto: Rafael Neddermeyer/Fotos Publicas)
筆頭候補地のパウリスタ大通り(Foto: Rafael Neddermeyer/Fotos Publicas)

ジャパンハウス=広報拠点の概略が明らかに=日系社会との連携も明記=開設はパウリスタ大通りか=来年度内の稼動目指す

 日本国外務省の広報文化外交戦略課は3月24日、広報文化施設「ジャパンハウス(仮称)」の創設・運営業務に関する118ページもの仕様書をサイトに公示し、その概略が明らかになった。入札希望者(企業)はその内容に沿った事業を考えて企画書として提出する。5、6月頃には同事業を引き受ける受託者が決定する見込み。その後、場所の確保、改修などを経て、来年度内の開設を目指す。

 米国ロサンゼルス、英国ロンドン、サンパウロ市の3都市合計で50億円の予算が充てられる見込み。前提として「現地の人々が『知りたい日本』や『正しい姿』など多様な魅力を発信強化し、親日派を育成・拡大する」という基本目的が定められている。「日系社会と連携し、種々の活動を活用する」とも明記(第1―2、6頁)されており、主にロスやサンパウロ市に関する要点のようだ。
 コンテンツには飲食・物販事業、任意の提案事業を挙げている。具体的には「最先端技術、伝統工芸のアピール」「日本の経済政策の広報や投資セミナーなど企業の交流促進」「ポップカルチャーイベントの実施」「日伯学術交流の推進」「真の和食文化発信」など。
 開設地は「市内一等地のアクセスの良い場所に設置する」とし、「例えばパウリスタ通り」とある(第2―1、40頁)。ただし、在聖総領事館広報部は「より優良な物件を候補地に挙げる場合もあり、仕様書の限りでない」としている。
 また駐車場を除いた延べ床面積は2千平米前後を目安とし、駐車場は20台以上と設定。最低400人収容の多目的ホール、複数のセミナールーム、メディアスペース(図書館)、飲食・物販スペースといった設備を想定している。
 契約期間は締結日から2019年3月31日までとあり、少なくともそれまで閉鎖はない。今年度内に契約締結、不動産の確保、施工、プレイベント実施という日程で、正式名称やロゴも決定する。来年のリオ五輪には、次回五輪開催地である日本の首相が来伯する可能性が高く、それも一つのタイミングとして来年度内の運営開始を目指すようだ。
 評価指数も設定し、集客(来館者)数は年間総計6・3万人で、一日当たりなら約173人。ホームページやフェイスブック(FB)の運営・管理にも触れており、サイト(原則、英ポ語)は年間200万ページビュー、FBは「いいね」3000件を目指す。伯メディアへの掲載は年50回、施設の平均稼働率は60パーセントと定めた。
 常勤人員は15人程度と想定し、事務・企画・PR3分野の局長、建設管理者などが含まれる(第2―3、67頁)。施設の〃顔〃となる館長は非常勤も可とし、各界の有名ブラジル人へのアプローチが期待されている。現地での監督機能を果たす運営委員会も設けられ、その議長は在外公館長が務める。委員は外務省が選出し、年4~6回の定期会合を行うという(第5―1、95頁)。
 その他、設計に関する取り決め、防災防犯・騒音対策、衛生環境、厳守すべき法令、個人情報の取り扱いなど多義にわたる要綱が記された。この仕様書は外務省サイト(http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/pds/page24_000421.html)からダウンロードできる。


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 ジャパンハウスの仕様書は、かなり細かい部分にも触れられている。法令順守や施設の基本水準を定める項目は理解できるが、「必要に応じ玄関には靴拭きマットを置く」「階段の手すりは2段で、両側に設けることが望ましい」など相当に事細かで、「大便器ブースには擬音装置を設置」と指定する文言まで。たしかに、こうした配慮に来場者は〃日本基準〃を感じるかもしれない。でも、ある意味、受託者は苦労しそうだ。

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