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壇上で記念撮影
壇上で記念撮影

文協白寿者表彰に27人=ほがらかに99歳を祝う=「年とっても心は若いまま」

 「長い間、一生懸命働いた。年はとっても心は若いままです」――鳥居静子さん(広島、99)はそう朗らかに語った。ブラジル日本文化福祉協会(呉屋春美会長)が21日午前、文協ビル大講堂で白寿者表彰を行なった。今年99歳を迎える該当者は27人で、当日は本人11人が出席した。壇上で順に表彰状、記念品、金一封が手渡された後、貴賓室に移動しお汁粉が振舞われた。

 10月に99歳を迎える清水榮枝さん(島根)は「表彰して頂いて長生きしてよかったなぁと実感。神様に祈りを捧げ長生きさせてもらっている。健康でいられることを毎日感謝しています」と元気の秘訣を語った。
 子供移民の鳥居静子さん(広島)は「99歳になるなんて考えてもみなかった。めでたい日を迎えられて感謝」と朗らかに笑い、三女の久場マリコさんは「家族はひ孫まで入れて52人。目や耳は悪くなっているけど、薬に頼ることもなく元気です」と話し、会場まで駆けつけた約20人の親族と母の白寿を祝った。
 石川政仁(せいじん)さん(沖縄)は「十分なほど生きました」と笑って喜んだ。親族によればほんの2、3年前までゲートボールに通っていた。本人は「今でもまだ足は動く。健康には満足しているが、頭とお金は足りないね」と冗談を飛ばした。
 呉屋会長は「一人一人の経験は計り知れなく並大抵のことではない。我々後輩に激励、ご鞭撻をお願い申し上げる」と祝辞を述べた。
 来賓の中前隆博在聖総領事は「様々な経緯で移住された皆様にとって決して楽な道のりではなかっただろう。不屈の精神で発展に尽くされ、ブラジルにおける日系人の確固たる地位を築かれた。皆さんの努力があってこそ、我々は日伯関係を取り持つ仕事ができている」と称賛した。
 昨年は46人、一昨年は32人で今年は少なめだった。
 以下、本人出席の受賞者(敬称略)。井上トシ(北海道)、三島スイ(福島)、清水榮枝(島根)、上野末雄(広島)、鳥居静子(同)、御前淑子(岡山)、小島辰(高知)、横溝ふさ子(福岡)、石川政仁、城間盛輝、新城トシ(ともに沖縄)
 以下、代理または当日欠席の受賞者。菊田百、斉藤武平治、原田アキ、原屋敷キク(ともに福島)、池田ゆき(東京)、鈴木ゆき(山梨)、大畑靖(静岡)、加藤政明(愛知)、宮下喜代子(和歌山)、山崎冬美(広島)、青木唯市(島根)、高木実(香川)、渡辺チトセ(福岡)、安永トシヲ(同)、國吉和(沖縄)、篤冨祖篤(同)

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