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「移民の日」に寄せて=内閣総理大臣 安倍晋三

安倍 晋三

安倍 晋三

 ブラジルにおいて「移民の日」を迎えるに当たり、日系社会の皆様に心からお慶び申し上げます。
 本年、日本とブラジルの両国は、外交関係樹立120周年という記念すべき節目を迎えます。心よりお慶び申し上げます。
 日本とブラジルは、100年以上にわたる移住の歴史、海外最大の日系社会の存在による人的絆で結ばれ、共に歩んでまいりました。昨年8月、私は日本の内閣総理大臣として10年ぶりにブラジルを訪問し、各地で日系人の多くの方々に歓待して頂きました。この場をお借りして、改めて厚く御礼申し上げます。
 私は、ブラジルで日系社会の皆様にお目にかかった際に、一世の方々が様々な困難に直面されながらも、移住地だけではなく、地域、国の発展に大きく貢献されてきたこと、その先人の精神を二世、三世、四世が受け継ぎ、農業のみならず、政治、経済など多様な分野において活躍されてきたことを伺い、感慨を新たにしました。
 そして、ブラジルにおける日系社会の存在とその貢献が、現地で高い信頼と評価を受けていること、それが日本全体への信頼につながり、両国の友好を支える礎として大きな役割を果たしてきていることを改めて実感しました。今日の日系社会を築いてこられた皆様の御尽力に改めて深い敬意を表します。
 ブラジルを訪問した際のルセーフ大統領との首脳会談では、日系社会の皆様が懸け橋となって育まれてきた、両国の伝統的な友好関係を確認し、戦略的グローバルパートナーシップを構築し、今後、ますます幅広い分野で協力を推進していくことを確認しました。
 来年は、リオデジャネイロでの、その4年後には、東京でのオリンピック・パラリンピック開催を控えています。日系社会の皆様が長年にわたりブラジルにおいて「信頼」を築いてこられた歴史に思いをはせ、引き続き、両国間の交流促進、更なる関係強化に向けて取り組んでいく考えであり、皆様方の御協力を引き続きお願い申し上げます。
 最後に、改めて日系社会の皆様の御努力に敬意を表しつつ、御健康と御発展を心から祈念申し上げます。

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