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講演後に記念プレートを受け取った鈴木さんと宮城さん
講演後に記念プレートを受け取った鈴木さんと宮城さん

CIATE会議=宮城、鈴木さんが思い語る=大学進学、大手企業に就職

 ブラジル人のイメージを変えたい―。共に静岡芸術文化大学4年生、宮城ユキミ(21、二世)と鈴木アリネ由香里さん(21、四世)には、そんな思いがある。日本社会に馴染めず学校中退するデカセギ子弟の多いなか、二人は日本の大学に進学した。大手企業に内定、これから日本社会で羽ばたく。先月18日にあったCIATEコラボラドーレス会議(21日付け7面掲載)で「デカセギの子弟として日本で育ち、日本企業に総合職として就職を決めた私たちの経験」をテーマに、生い立ちや経験を語った。
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 宮城さんは11歳で訪日。言葉が分からないまま、公立校に通い、国語の時間、一人別に授業を受けた。「孤独な時間だった」と振り返る。
 鈴木さんは両親の仕事の都合で、日伯間を往来しつつ、中学2年生まで日本のブラジル人学校に通った。しかし、08年にリーマンショックの影響で多くの教師が帰伯。レベルの質低下を懸念した両親の意向で公立校へ編入した。周囲から冷たい対応を取られ、言葉や文化の違いに悩んだ。
 二人とも、ポ語、英語で授業を行う「浜松市立高等学校」インターナショナルクラスに進学した。同じ境遇を持った仲間と共に「全国高校生英語スピーチコンテスト」に出場するなどし、2年次からは、日本人と同じ授業を受け受験勉強の末、公立「静岡文化芸術大学」に合格した。
 多文化共生を学び、留学生に向けた日本語講座の開講。また、外国籍の子どもを対象とした小学校入学支援「ぴよぴよクラス」、中学校の学習支援「磐田プロジェクト」をはじめ、多くの事業に関わった。
 来年春に卒業を迎え、選んだ就職先は宮城さんが物流会社、鈴木さんが自動車メーカー。共に海外進出している大手有名企業だ。
 「日系人としてのアイデンティティを持ちながら日伯の架け橋になりたい。日本社会でブラジル人のイメージを変えていければ」。そう語る二人に、約70人の来場者は大きな拍手を送った。

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