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東西南北

 全国で300万人以上参加の反政府デモに、逮捕逃れのためのルーラ前大統領の突然の官房長官就任を巡る大騒動、そしてPMDBの連立与党離脱と、2016年3月はブラジルの歴史に残る激動の月となったが、この動乱に国連も遂に注目した。国連の潘基文事務総長は30日、就任10年目にして初めてブラジルの政局に言及し、「ブラジルの政情不安は世界の他の国にも影響を及ぼしうる」とし、「政界のリーダーたちが協調して対処してほしい」と語った。折りしも、連立与党からはさらなる離脱の危機があり、ジウマ大統領罷免への動きも進行している状態。潘総長の望むように果たして解決はするのか。
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 政界の動乱とまるで歩調を合わせたかのように、サッカーのセレソンはW杯南米予選の今月の2試合でどちらも引き分けに終わり、総合順位を6位に下げた。残り12試合で4、5位のチームとの勝ち点も1なのでそこまで慌てることでもないかもしれないが、出場圏内(4位。5位でオセアニアとの代表決定戦)に入っていないのはやはり気持ちの良いものではない。次節まではあと半年。政界の変化もそうだが、ドゥンガ監督の交代劇は今後起こるのか。見ものではある。
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 29日午後、サンパウロ市で突然、強い雹(ひょう)が降った。降った地域は限られており、セントロでセー、サンタセシリア、コンソラソン、レプブリカ、西部のバラ・フンダ、南部のプラッサ・ダ・アルヴォレとわずか6地区。この雹は、同日のサンパウロ州の主要水系での降水量には貢献せず、この日は全水系とも、降水の記録がなかった。

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