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腰痛改善コラム=サムライの姿勢=メディカルトレーナー 伊藤和磨=(1)

 本日から連載・腰痛改善コラム「サムライの姿勢」を始める伊藤和磨さん(39、東京都)は、ブラジルに縁の深い人物だ。7歳からサッカーを始めて、15歳でヴェルディ川崎(現ヴェルディ東京)とプロ契約を結び、1997年にパルメイラスに移籍したからだ。98年ジェフ市原(ジェフ千葉)に移籍するも、翌年に持病の腰痛を悪化させてサッカー選手を引退。その後、現金輸送や清掃業、土木建築など多数の職業を経験する。2000年に南青山のスポーツクラブに就職し、米国人のパーソナルトレーナーのジェフ・ライベングッドに1年間師事。02年に腰痛改善のスタジオを開業して現在に至る。持病の腰痛を克服した伊藤さんの貴重な体験が、このコラムにはちりばめられるに違いない(編集部)。

 

【ご挨拶】

 初めまして。この度、「サムライの姿勢」と題した連載をすることになりました、メディカルトレーナーの伊藤和磨と申します。
 私の仕事は、腰痛をはじめとする運動器の機能障害や慢性痛に苦しんでいる方たちが、やりたい事を思う存分やれるように、包括的にサポートすることです。
 これまでの16年間で、延2万8千回を越す方を診てきましたが、自分が現役選手だった頃に、腰痛や怪我に苦しんだ経験と、メディカルスタッフに幾度も助けてもらった体験が、今になって非常に役立っています。

 

【ブラジルとの繋がり】

ビーチ選手権の写真

ビーチ選手権の写真

 私とブラジルの繋がりについて、少し触れておきたいと思います。
 19歳の時にタサ・サンパウロに参戦したのが、ブラジルを訪れる最初のきっかけとなりました。その翌年にリオで開催されたビーチ・サッカーの世界選手権大会に、ラモス瑠偉が率いる日本代表の一員として参戦するために、2度目の来伯を果たしました。
 旅行者としてではなく、選手として「サッカー大国」の地に立ち、大歓声の中でプレイできたことは、忘れがたい思い出となっています。
 漫画「キャプテン翼」に憧れてサッカーを始めたのですが、漫画に登場する元プロサッカー選手のロベルト・本郷(謎の日系ブラジル人)に感化されて、いつの日か、自分もブラジルへ修行に行くのだと決めていました。

パルメイラス時代の写真

パルメイラス時代の写真

 そんな折、サンパウロでサッカー留学生の斡旋業をされている方とご縁ができたのですが、ブラジルに行きたい旨を話すと「ブラジルに来るなら日本一になってから来い。日本で通用しない奴が、ここで通用するはずがないだろ。勉強にしに来るのではなく、俺の力を見せてやるという気概がなければ来るな」と一喝されました。
 その日以来、日本一になるべく練習に励み、国内のメジャーなタイトルは全て獲得しました。それから7年後に、再びブラジルのプロチームへの移籍を希望すると、名門パルメイラスに入団するために尽力して下さったのです。お陰で、97年はパルメイラスの一員として、生涯で最も輝ける年になりました。

 

【プロフィール】
プロフィール画像伊藤和磨(いとうかずま)1976年7月11日生まれ 東京都出身 

メディカルトレーナー。米国C.H.E.K institute 公認practitioner。2002年に「腰痛改善スタジオMaro’s」を開業。『腰痛はアタマで治す』(集英社)、『アゴを引けば体が変わる』(光文社)など14冊を出版している。「生涯、腰痛にならない姿勢と体の使い方」を企業や学校などで講演している。

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